中国・近畿地方の3文学館へ行ってきました。 | 軽井沢高原文庫

中国・近畿地方の3文学館へ行ってきました。

 早いもので、2月に入りました。皆さま、いかがお過ごしですか。

 先週、「最強寒波」が日本列島を覆っていたころ、ひとり旅で中国・近畿地方にある3つの文学館へ行ってきました。過去数十年間、一度訪れてみたいと思っていた中原中也記念館(山口県山口市)、ふくやま文学館(広島県福山市)、姫路文学館(兵庫県姫路市)です。

 中原中也記念館では中原豊館長、学芸担当の池田誠さんと原明子さんにごあいさつし、同じく学芸担当の菅原真由美さんから、菅原さんが担当されたテーマ展示「中也の本棚――日本文学篇」を中心に約1時間半、ご案内いただきました。ふくやま文学館では学芸担当の小野雲母子さんと小川由美さんにごあいさつし、小野さんからこちらも約1時間半、スタートしたばかりの「没後二十年 日野啓三展」や常設「井伏鱒二の世界」などをご案内いただきました。日野啓三氏は当館の故加賀乙彦館長と同年生まれでした。会場を歩いていて、青春時代に福山市出身の福原麟太郎氏のエッセイをよく読んだことを懐かしく想い出しました。姫路文学館は降雪のため臨時休館となっていましたが、運良く館に出ておられた学芸課長の甲斐史子さん、同課長補佐の竹廣裕子さんにお会いすることが出来、お二人と約1時間、楽しい四方山話をさせていただきました。3館ともに、地に足の着いた、立派な文学館活動を平素よりなさっていて、私は以前より敬服しているのです。施設および事業の規模はおそらく軽井沢高原文庫の約4倍から10倍くらいでしょうか。当館にとって、学ぶべきことはたくさんあります。

 さて、次に掲げる写真は、朝、JR山口線の湯田温泉駅から乗車して新山口駅へ向かう途中、上郷駅付近でガラス越しに撮影した外の風景です。雪がかなり降っていました。わずか2両編成の、オレンジ色のかわいらしいJR山口線車両に乗って窓外を眺めていると、日本の原風景のひとつに出会っているような気がしてきました。(大藤 記)