2021「山ろく清談」 | 軽井沢高原文庫

2021「山ろく清談」

 信濃毎日新聞が毎年7月から8月にかけ掲載しているインタビュー記事「山ろく清談」コピーを、夏は多忙のため、最近、約3か月遅れで読みました。

 印象に残ったいくつかをここに一部、紹介します。

 俳優・渡辺謙さんは、「軽井沢をついのすみかにしてもいいかなと、2年ほど前に住民票を移し、信州人になりました」とのこと。俳優は作品ごとに絵を描き込んでいくようなもので、終われば一度ブランク(空白)にしないと次にいけない、「軽井沢は、自分をまっさらにできる最適な場所です」とも。

 20年前、「不斉合成」でノーベル化学賞を受賞された野依良治さんは、祖父の塩川三四郎さん(日本銀行名古屋支店長)が小諸市出身で、その祖父は引退後、軽井沢に住んだそうです。野依さんも「毎年のように訪れ、名古屋からの機関車では、すすで鼻の穴まで真っ黒になった」とのこと。

 それはとにかく、野依さんは新型コロナウイルス感染拡大で多くの政策が打ち出されているが、「平時から最高の科学技術を備えるガバナンス(統治)がなっていない」と今の日本の政治に苦言を呈しています。インタビューで野依さんは、人類社会は気候変動や核兵器暴走の可能性など困難に直面していることを訴えていますが、まさに野依さんの予言通り、約2か月後の先月、今年のノーベル物理学賞に気候変動予測のモデル開発を行った日本人研究者・真鍋淑郎さんが選ばれました。 (大藤 記)