円地文子、佐多稲子、堀田善衛、田部重治の自筆原稿受贈 | 軽井沢高原文庫

円地文子、佐多稲子、堀田善衛、田部重治の自筆原稿受贈

 このほど、神戸市在住のある男性から、円地文子、佐多稲子、堀田善衛、田部重治の自筆原稿を軽井沢高原文庫に寄贈いただきました。4人はいずれも軽井沢ゆかりの文学者です。

 いただいたのは、4人の生原稿を1点ずつ、計4点。400字詰原稿用紙2~4枚くらいの随筆や小説、文芸時評。著名作家等の自筆原稿ですから、大変貴重です。  

 当館では、今後、軽井沢ゆかりの作家たちを紹介する展示などでこれらを活用させていただくとともに、大切に保存したいと存じます。詳細は館報「軽井沢高原文庫通信」第98号(今年11月発行予定)に紹介します。

 そのうちの1点、作家・佐多稲子原稿は、「終戦記念日のおもい」と題する随筆。400字詰原稿用紙2枚半。掲載紙誌は不明。文中に9回目の終戦記念日を迎えるとあることから、執筆したのは1953年夏であることが分かります。

 佐多稲子は、この時点において、次のように書いていました。「日本の終戦のときをおもい起すと、助かったという気持で私たちもどんなにほっとしただらう。同時にそのときの私たちの気持には、これからの日本の在り方というおもいの強く浮んだのも事実だ。」

 佐多が書いている「日本の在り方というおもい」というのは、終戦後76年を経た今もなお、性別年齢を問わず、さまざまな立場を越えて、今日の私たちに引き継がれなければならない重要なテーマの一つと痛切に感じます。 (大藤)