福岡伸一さん「新・ドリトル先生物語」  | 軽井沢高原文庫

福岡伸一さん「新・ドリトル先生物語」 

 福岡伸一さんの初小説「新・ドリトル先生物語」(ドリトル先生 ガラパゴスを救う)が本日、50回目を迎えました(朝日・日~金曜の週6回、連載)。お祝い申し上げます。

 私はこの新聞小説を毎日、心待ちにしながら、楽しく読んでいます。ドリトル先生、スタビンズくんの語る一つひとつの言葉が、とても生き生きとして胸にスーッと入ってきます。

 ドリトル先生は福岡さんの少年時代の一番の愛読書だそうです。昨年の早春、福岡さんは長年の夢がかなってガラパゴス探検をしました。現地で、溶岩流の荒々しい爪痕、砕け散る大波そして不思議な生態系を目にし、ピュシス(ギリシャ語でありのままの自然)とロゴス(言葉、論理、人間を人間たらしめた思考そのもの)の問題を深く考えさせられ、今回の物語の着想を得たそうです。

 福岡さんは、これまでフィクションの形でしか書けないものがあるとは思いつつ、小説を書くことはできないでいたのが、ガラパゴス探検で突然、小説の文体が聞こえてきたとのこと。なにか新しいものが生まれてくる予感がします。

 今日(第50回)、ドリトル先生たちはいよいよ英国パドルビーからガラパゴスへ向け、出発しました。時は1831年12月。サルのチーチー、オウムのポリネシア、犬のジップも一緒です。

 皆さまも、よろしかったらご覧ください。 (大藤 記)