『周作人読書雑記』全5巻刊行
かつて、私は中国文学者の吉川幸次郎氏の著作に親しんだ時期がありました。そこで氏がくりかえし説かれていたひとつは、中国の伝統的な「読書人」なるものの存在であり、それに私も深い興味を覚えたものでした。
ところで、けさの新聞の読書欄で、『周作人読書雑記』全5巻が平凡社東洋文庫から出始めたことを知りました。周作人(1885~1967)は、日本文化を愛した中国の大知識人。作家の魯迅の弟。周作人の随筆は類のない魅力をもっています。
私は以前、『周作人随筆』(冨山房百科文庫・松枝茂夫訳)を愛読しましたので、今度の刊行は誠に慶賀に堪えません。松枝訳は名訳でしたが、『周作人読書雑記』も楽しみです。 (大藤 記)