山折哲雄「私の履歴書」
今年3月、宗教学者の山折哲雄さんが日経に1ヶ月間、連載されていた「私の履歴書」を、私は興味深く読んでいました。元来、人の伝記を読むのは好きですが、肩の力を抜いたこの回想は、ことのほか面白かった。
あとになって気づいたのですが、全31回中、山折さんが1回分を丸々一人の人物に充てて書いたのは、ご両親を除き、高村光太郎、宮沢賢治、神田龍一氏(春秋社元社長)、家永三郎氏、梅原猛氏の5人。山折さんがどうしても書いておかなければならなかった人ということなのでしょう。
さらに、5人に匹敵する、あるいはそれに近い形で書かれていたのが、親鸞、蓮如、ガンジー、藤井上人、鶴見俊輔氏でした。人の一生を辿る時、出会ったり、影響を受けたりした様々な人物が、芋づる式に引き出されてくるものです。
皆さんの中で、上記の人物に関心のある方は、よろしかったら山折「履歴書」をご覧になってください。
なお、私はこれを読んで、インド、イスラエルに行ってみたくなりました。
それにしても、誕生から自己形成期にかけての、つまり、社会人になる以前の部分に、全体の3分の2、20回ほどを割いているというのも、型破りな「履歴書」といえます。 (大藤 記)