私篇「土左日記」2018カレンダー | 軽井沢高原文庫

私篇「土左日記」2018カレンダー

  最近、30年来のお付き合いのあるデザイナーの知人から、私篇「土左日記」2018カレンダーを送っていただきました。その知人は、毎年、自ら題材を選び、自分で美しいレイアウトをほどこして、カレンダーを作り、知人に配っているのです。

 今年のカレンダーの題材は、「土左日記」でした。紀貫之自筆の原本(写真)を、12枚のA3判アート紙に、日記の2頁ずつを4段に順に配してゆき、つまり睦月から師走まで各8頁ずつを、表紙などもおさめた形で、プリントしたものでした。すっきりとした仕上がりです。

 ご存知の通り、「土左日記」は、紀貫之が土佐から帰京した55日間の船旅の経験を、虚実とりまぜ、57首の和歌と歌論とを交えながら記した紀行。冒頭に「男もすなる日記といふものを、女もしてみんとてするなり」としるし、全編女性の作に仮託しています。承平5年(935年)頃成立。

 わたしは、この贈っていただいたカレンダーを、どこに掛けようかと、いま、思案中です。一年間、貫之の仮名文字を目にするわけですから、もっともふさわしい場所に飾りたいものです。  (大藤 記)