加賀乙彦~読む・死を知る・信仰 人生を豊かに~ | 軽井沢高原文庫

加賀乙彦~読む・死を知る・信仰 人生を豊かに~

 朝日新聞長野版に8月4日からシリーズ「軽井沢と私」というインタビュー記事が掲載されていることは先日、本欄でご紹介しましたが、最終回はきのう、加賀乙彦館長でした。わたしはその記事を、印象深く読みました。それは人間性の深い部分にふれているからだと思います。

 それはともかく、軽井沢での暮らしが長くなりましたねという問いに、こう答えられています。「ここは僕が若いころにいたヨーロッパの気候と似ているのですよ。5月になってようやく桜が咲きチョウチョが飛んでくる。四季の変化がとても豊かです。プルーストは「失われた時を求めて」で、一輪の花を見てオーケストラが合奏する場面を描いている。長編小説では自然描写が欠かせないのです。日本の古典も四季の美しさと無関係ではありません。僕は冬でもここに来ます。樹木が枝だけになって、周囲の山並みが美しく見えるのが好きです。」