新年度スタート、北海道文学館報、『津村節子と吉村昭 果てなき旅~夫婦作家の軌跡~』 | 軽井沢高原文庫

新年度スタート、北海道文学館報、『津村節子と吉村昭 果てなき旅~夫婦作家の軌跡~』

当館は昨年12月より冬季休館となっていましたが、本日より新年度がスタートし、開館しています。本年もどうぞよろしくお願いします。軽井沢は今日も雪がふり、まだ冬といってもいいくらいですが、一歩一歩、春が近づいていることは間違いありません。暖かくなったら、皆様、どうぞお出かけください。以下、最近送られてきた資料から。 「北海道文学館報」100に木原直彦名誉館長が「回想の北海道文学館」の連載を始められていて、興味深く読みました。ご存知かもしれませんが、木原さんの「全国文学館等一覧」は大変な労作です。それはとにかく、ここには昭和30年代、北海道において、有志により文学館運動が芽生え、しだいに周囲をも巻き込みながら文学資料室の実現にこぎつける様子が、当事者の一人によって語られています。それから、福井県ふるさと文学館の開館記念特別展図録『津村節子と吉村昭 果てなき旅~夫婦作家の軌跡~』も面白いです。頁をめくっていて、二人が学習院の文芸部で知り合ったこと、二人がともに病気がちな青春時代を送ったことなど知りました。また、吉村昭氏が結婚前に津村節子氏に宛て、山形県天童温泉から出した葉書が写真入りで掲載されています。「一日の夜、上野さ立っで、やんまがだに朝の五ずにつぎました。」というのが書き出し。吉村氏は東京・日暮里の生まれですから、この山形弁の手紙は吉村氏が恋人である津村氏に、わざとふざけて書いているのです。病魔と闘い、死と向き合う日々を送りがちだったという吉村氏が、こんな茶目な一面をもっていたとは。こうした楽しい発見ができるのも、文学展の魅力の一つです。