『全国文学館協議会会報』No.61
最近、届いた『全国文学館協議会会報』No.61は、昨年10月に山形で開かれた第7回展示情報部会の報告を中心に編集されています。遅筆堂文庫の遠藤敦子学芸員、中原中也記念館の中原豊館長、北九州市立文学館、岡野裕行・皇學館大学助助による4報告が掲載。私は参加できなかったので、大変勉強になりました。なお、後半の「展示情報部会に寄せて」に収められた、日本近代文学館事務局の信國奈津子氏による「日本近代文学館創立50周年・開館45周年記念「川端康成と『日本の美』」報告」も、興味深く読みました。文学展の海外での実施(会場はパリ日本文化会館)という、おそらくこれまで 例のない報告であり、数字なども具体的に示されています。当初の予算が縮小されたこと、そのため展示案の変更を余儀なくされたこと、展示会場の事前視察をせず写真と図面をもとに準備を進めたため展示直前まで壁面やスペースが確定できなかったこと、輸送に関しては世界情勢等の変化により費用が見積もり時より大幅な増額となってしまったこと、フランスでのフランス人向けの展覧会ということで現地の研究者セシル坂井教授のご尽力に負うところが大きかったことなど、さまざまな反省点も含め、冷静に記され、一読に値します。