山内昌之氏
かつて、イスラーム学には井筒俊彦氏という大学者が日本におられました。ところで、『文藝春秋』前月号の「日本の顔」に山内昌之氏が出ているのを嬉しく拝見しました。山内氏は、歴史学者で、中東国際関係史が専門。多言語に通じておられ、昨今、イスラム世界への理解がより一層、切実に求められている中、ますます貴重な存在となっています。小さなことですが、山内氏の物事に対する思索と柔軟性は、かつて「高原文庫」辻邦生特集号に原稿を書いていただいた際のやりとり、その内容で、私は実感しています。最近の著書あとがきで、「物事にはなにごとにも季節がある」と書かれています。集大成の季節を迎えられた山内氏のもつ見識にもっと学びたいと思います。