図書館新時代、スタート
「図書館新時代」と題する連載が、日経文化欄できのうからスタートしています。図書館が「静かに本を読む」場所から「情報を求め、人と交流する」場所へと変化し始めた、その最前線リポート。この潮流は何も今に始まったことでなく、大学図書館や公共図書館の変革の波は数年前から起こっていることは皆さま、ご承知のことと思います。ところで、私はこれを「文学館新時代」と置き換えながら、読んでいます。おととい、日本昆虫協会の新部公亮さんが朝7時、今夏の当館での朗読劇「少年の日の思い出」に使った昆虫標本箱をわざわざ日光から取りに来て下さいました。先日、ふくやま文学館の学芸員小野さんから電話をいただき、来年、同館でどくとるマンボウ昆虫展を開催する由、うかがいました。文学と博物資料を組み合わせたこうした展示は、当館も3年続けて新部さんはじめ日本昆虫協会のご協力で開催しました。その後、世田谷文学館、土屋文明記念文学館でも行われ、今度はふくやまの地へ。文学館でもこのように従来の枠に収まらない人文科学的博物展示が広がろうとしています。(絵本の展示はずいぶん以前から、各地で行われていて、これもよいことと思います。)また、当館は、理事の矢代朝子さんの情熱で、3年前に軽井沢演劇部を立ち上げ、毎年、舞台の第一線で活躍する俳優さんらによる朗読劇を台本作りから実施、会場も軽井沢はもちろんのこと、昨年は東京のブリジストン美術館、今年は東京都美術館でも開催するなど、美術館と文学館のコラボレーションを具体的に実現させています。自分たちのできる範囲で、小さな「芽」を発芽させること、アクションにつなげることが大切と思います。