北杜夫展の初公開資料
北杜夫展の初公開資料から、今回は北杜夫・辻邦生往復書簡をご紹介しましょう。二人は旧制松高で知り合って以来、生涯にわたって親しくお付き合いされていました。早く文壇に出た北さんが、辻さんの作品を文芸雑誌に持ち込み、その掲載に奔走したことは知れれています。また、躁鬱でアップダウンの激しい北さんの話を、辻さんはいつも真剣に受け止めたとは、編集者小島喜久江さんの話です。今回、新潮社『若き日の友情 辻邦生・北杜夫往復書簡』に収められた160通余り以外の書簡が複数、展示されています。これは本の刊行後に書簡が発見されたからです。それも、発信に対する返信という対の形で、5パターンほど。内容はすべての往復書簡の中からもっとも内容のすぐれているものを選びました。北家、世田谷文学館、学習院大学史料館、辻家のご協力によるものです。