やられたらやり返す。まさにこの言葉がぴったりだ。
前日とはまったく逆の展開となった。



Q太郎のスポーツ旅日記  ~Enjoy!SPORTS~  Q太郎のスポーツ旅日記  ~Enjoy!SPORTS~

リンク栃木ブレックス 103-75 トヨタ自動車アルバルク


 <スターティングメンバー>

 ○リンク栃木ブレックス
  #1 川村 卓也、、#2 レジー オコーサ、#13 安齋 竜三、

  #34 伊藤 俊亮、#40 田中 健


 ●トヨタ自動車アルバルク
  #1 五十嵐 圭、#11 熊谷 宜之、#12 渡邉 拓馬、

  #19 クリフ ブラウン、#45 古田 悟
 


◆ディフェンスにはディフェンスを


前日のゲームではトヨタのオールコートディフェンスが栃木の速い攻撃を封じた。
今度は栃木がディフェンスでトヨタの攻撃の流れを抑えた。
栃木は序盤からゾーンディフェンスを使った。
トヨタはゾーンディフェンスをうまく打開することができず、
ゲーム開始から約2分得点をあげられなかった。


一方、トヨタは前日と同じくオールコートディフェンスで栃木に対抗する。
しかし、栃木は高い位置からボールマンがマークされても、
周りの選手がきっちりフォローし落ち着いてボールを運んだ。
オールコートでディフェンスされても、フリーを作りシュートに持っていける
余裕が栃木にはあった。
また、トヨタは昨日の疲れからか昨日ほどディフェンスに厳しさがなかった。
これが、オールコートディフェンスのデメリットかもしれない。




◆ただでは終わらない川村卓也



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やはり、この選手を暴れさせるとどうにも止めようがない。
♯1 川村が26得点でチーム最多得点をあげた。
圧巻だったのは第2Qの終了間際。
残り34秒のところで、レイアップシュートが決まる。
しかもバスケットカウントで一気に栃木のムードが高まる。
さらに、ブザーと同時にミドルの位置から放ったシュートはきれいに
ゴールネットを通り、鮮やかなブザービートとなった。
前半終了間際での川村の怒涛の攻撃でトヨタを一気に突き放した。


この試合、川村が魅せたのは得点だけではなかった。
アシストでも8とチーム1の数字を残した。
第4Qに見せた川村から♯8 大宮へのアシストは「空中ショー」と
言って良いほどの流れる攻撃で観客を楽しませた。
マークが川村に集中する分、他の選手へのマークが甘くなる。
そこをきちんと見ることができている川村の冷静なプレーが光った。
何より川村が得点をあげることが栃木の会場の熱気を誘う。




◆トーマス・ウィスマンHCの厳しさ



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結果は103-75と栃木の圧勝に終わった。
しかし、後半だけで見ると第3Qは25-21、
第4Qが26-25とトヨタも接戦に持ちこんでいたことは確かだ。
本来であれば、得点差がついたところでスーパールーキー♯14 並里など
出番の無かった選手にチャンスを与えても良い展開だった。
だが、そうはしなかった。


第4Q、残り約3分で点差はすでに20点以上ついていたのだが、
ウィスマンHCはタイムアウトをとった。
ベンチでは、かなり激しい口調で指示をとばすウィスマンHCの姿が見えた。
点差がついた状況でも、だらけた雰囲気を許すことはなかった。
安易にルーキーに出番を与えたりはしない。
きっと、今年こそ悲願のプレーオフ進出を、さらには日本一を目指す
チームにこれから待ち受ける試練を想定しているからこそ出る厳しさであろう。




この2連戦でトヨタとしては2勝して勝ち越せば4強争いがさらに激しくなった
ところだったが、今年の栃木はそう簡単に勝たせてはくれない。
一方、連敗しない栃木の強さは本物だ。
昨シーズン以上にプレーオフ進出争いは混沌としそうだ。





JBLは2巡目に入り、中盤へと突入した。
作シーズンからの因縁のカードは、驚くほどの大差となった。



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リンク栃木ブレックス 87-115 トヨタ自動車アルバルク



 <スターティングメンバー>

 ●リンク栃木ブレックス  

  #1 川村 卓也、#5 スコット メリット、#13 安齋 竜三、

  #34 伊藤 俊亮、#40 田中 健


 ○トヨタ自動車アルバルク
  #1 五十嵐 圭、#11 熊谷 宜之、#12 渡邉 拓馬、

  #19 クリフ ブラウン、#45 古田 悟
 


◆捨て身のディフェンス


今シーズン、トヨタが取り組んでいるのがオールコートディフェンスだ。
ゲーム終盤に前からボールを取りに行かなければ追い付かないほどの

劣勢になった時、オールコートディフェンスをするのが通常のパターンである。
しかし、今シーズンのトヨタはゲームの始めだろうが、中盤だろうが
積極的にオールコートディフェンスを仕掛けていく。
相手がボールインする時から、相手PGに執拗にディフェンスする。
パスの出所を防ぎ、相手に素早いオフェンスをさせないのがトヨタの

オールコートディフェンスの特徴だ。


開幕戦の同カードでは、88-120と栃木に大敗を喫したトヨタ。
その試合では、栃木に好き放題走らせてしまった。
本来、トヨタの方が走るバスケットを展開したいところだったが、
全くトヨタの持ち味を出すことなく終わってしまったゲームだった。
開幕戦の反省を活かし、トヨタが出した一手がゲーム開始直後からの

オールコートディフェンスだ。
ボールマンに対し時にはダブルチームを仕掛けるなど、

徹底的にボールの出所を抑え、栃木のスピードを封じた。


しかし、このオールコートディフェンスを一試合続けるのはかなり

体力を消耗するというリスクも伴っている。
その為、トヨタベンチは頻繁にメンバーチェンジを行う。
メンバーを替えても、同じくらいの力を発揮できる選手が

各ポジションにいるのが、トヨタの強みである。
♯1五十嵐には♯7正中、♯12渡邉には♯10岡田、♯11熊谷には

♯34高橋マイケルまたは♯6西堂、♯45古田には♯34高橋マイケル

または♯25荒尾、♯19ブラウンには♯13オバノンといったように、
自由自在の組み合わせが可能だ。
選手層の厚さがあるからこそできうる戦法である。



◆川村封じのキーマン熊谷



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トヨタのここ数試合のスタメンはフォワードに♯34高橋マイケルではなく、

♯11熊谷の起用が続いている。
198cmの高橋マイケルに比べ、190cmの熊谷が入ることによって

サイズは小さくなるが、スピードを活かすことができる。
栃木と戦うことを考えると絶対に抑えておかなければならない選手がいる。
リーグ屈指のオフェンスマシーン♯1川村である。
ドライブもあり、アウトサイドもある川村を抑えるには、フットワークのある

選手であることが絶対条件になる。
熊谷の起用がマッチした。


今年の川村の特徴は無理な体勢で打ったシュート、いわゆるタフショットでも

リングに入ってしまうことである。
しかし、この試合の川村のシュートはぎりぎりのところでリングに

嫌われることが多かった。
しかもフリースローも計4本外した。シュートの名手、川村にしては

珍しいミスであった。
熊谷のタイトなディフェンスが川村の突破を防いだ。


ディフェンスがのってくるとオフェンスものってくるものである。
フィールドゴールは5/8、3Pシュートは2/3で14得点の活躍。
決めてほしいところで随所に得点を決め、本人も手ごたえのある

試合となったのではないだろうか。



◆効果的だったインサイドアウト



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突出したスコアラーがいなくても、どこからでも得点を獲ることが

できるのがトヨタの特徴である。
この試合で光ったのは効果的なインサイドアウトであった。
♯1五十嵐が得意のスピードでゴール下まで突破。
相手ディフェンスを収縮させ、アウトサイドでフリーになった選手にパス。
面白いようにトヨタの3Pシュートが決まった。
18/29で62.1%の確率は3Pシュートの数字としては驚異的である。


このアウトサイドのシュート確率を高めた立役者として、

♯19クリフ・ブラウンの存在を忘れてはならない。
高さでは分がある栃木に対し、ブラウンがゴール下の戦いを制し

チームトップの28得点をあげた。
ゴール下でのブラウンの存在感があったからこそ、アウトサイドで

フリーの選手を作ることができた。
今後の試合でもブラウンがコンスタントに得点を重ねられるかどうかが、

トヨタ上位浮上の鍵となりそうだ。




昨シーズン、最後までプレーオフ進出を争った2チーム。
互いに負けられないという気持ちのぶつかり合いが見られる

JBLの好カードとなっている。
開幕戦のお返しとばかりに攻撃力を見せつけたトヨタ。
栃木の智将、トーマス・ウィスマンHCがこのまま黙っているとは思えない。
必ず次の試合は何かを仕掛けてくるだろう。
翌日の試合運びに注目したい。

スポーツをするためにも、スポーツを見るためにもお金がかかる。
トップアスリートが国際大会で活躍するためにも、
幅広い世代が日常スポーツを楽しむためにも、もちろんお金はかかる。



現在、政府が行っている来年度予算要求を見直すための行政刷新会議、
いわゆる「事業仕分け」では文部科学省のスポーツ予算約59億円が削減された。
「総合型地域スポーツクラブ育成推進事業はいらない」
「国体に助成の必要はない」
といった声が政府から出た内容であった。
また、予算削減となった最大の要因は、
「サッカーくじ(toto)の助成事業と重なる地域スポーツ振興事業の整理見直し」
という点であった。



ちなみに、民主党政策集INDEX2009の中でスポーツに関する項目が

以下の通り6つある。


A、スポーツ基本法の制定
スポーツを三つの柱「する」「観る」「支える」で捉え、国民一人ひとりの身近なところにスポーツが位置づけられる社会の実現を目指します。
地域や現場での自主的・主体的取り組みを尊重したスポーツ政策の充実を

図るとともに、スポーツ基本法の制定を目指します。


B、地域密着型の拠点づくりを推進 
老若男女、障がいの有無にかかわらず、誰もがスポーツに取り組めるよう、

生涯スポーツの拠点として、地域に根ざしたクラブスポーツの確立や、
学校施設等の複合利用の推進が不可欠です。

住民による自主的・自発的な運営、企業との連携、行政の支援を一本化し、

生活に身近な地域におけるスポーツ活動の核を育てることが必要です。

ウォーキング、グランドゴルフ、ゲートボール、体操など、

誰でも取り組みやすい身近な活動や、スポーツを通じての地域コミュニティ活性化を目指し、地域密着型クラブスポーツを振興します。


C、校庭の芝生化
小学校の校庭や公共スポーツ施設の芝生化事業を強く推進するための

予算を確保します。

(中略)


D、地域スポーツリーダーの育成
誰もが、どこでも、スポーツに親しめる環境を整備し、子どもから高齢者まで

さまざまな種目に、各々の年代に応じて参加できる機会を確保します。
(中略)


E、スポーツ医学振興政策
年齢や障がいの程度を超えていかなる人でもスポーツの恩恵にあずかり、

健康で文化的な生活を営むことができるよう、スポーツ医学の振興を

強く後押しします。

(中略)

F、世界レベルでのスポーツを推進
アンチ・ドーピング活動に積極的に取り組むとともに、活動が遅れている

国への支援を行います。

(中略)


矛盾してはいないだろうか?
Bの項目の最後の一文に注目していただきたい。
「~スポーツを通じての地域コミュニティ活性化を目指し、地域密着型クラブスポーツを振興します」とある。
自らの政策案で「地域密着型の拠点づくり~」として提案しているにも関らず、
事業仕分けでは「総合型地域スポーツクラブ育成推進事業はいらない」

はっきり言っているのだ。
もちろん、日本の財政状況を考えればどの事業に対しても、

ある程度の予算削減またはカットは致し方ないかもしれない。
しかし、自らの政策に筋を通すことのできない議論をしては全く説得力をもたない。
現在、事業仕分けで行われている内容がすっきりしないと感じるのは、

政府の決めうち作業であって、議論になっていないからだ。




2009年11月15日、読売新聞の中一面に、スポーツ振興くじtotoによる

助成事業の募集広告が掲載された。
スポーツ振興くじtotoは、平成21年度約70億円の助成を実施した。
現在、スポーツ振興くじtotoによる助成の内容は大きく分けて以下の6つがある。


①地域スポーツ施設整備事業(グラウンドの芝生化、照明設備の設置など)
②総合型地域スポーツクラブ活動助成
③地方公共団体スポーツ活動助成
④将来性を有する選手の発掘育成強化助成
⑤スポーツ団体スポーツ活動助成
⑥国際競技大会開催助成


①~③に関しては、民主党政策集で掲げるB~Dにリンクしている。
民主党の意見としては、「スポーツ振興くじtotoがやっているのだから・・・」と

いうことなのだろうが、
結局、政府としては政策集にあげていながら、独立行政法人に丸投げしようと

いうことと受け止められる。



独立行政法人日本スポーツ振興センターのHPに「スポーツ振興助成とは」と

いう項目がある。
その冒頭にこう書かれている。


「スポーツは、人生を豊かにし、充実したものとするとともに、

人間の身体的・精神的な欲求に答える世界共通の人類の文化の一つです。
 心身の両面に影響を与えるスポーツは、明るく豊かで活力に満ちた

社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであり、
人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、きわめて大きな意義を

有しています。
 独立行政法人日本スポーツ振興センターでは、国のスポーツ振興基本計画に

基づくスポーツ振興政策の一環として、我が国のスポーツの国際競技力の向上、

地域におけるスポーツ環境の整備充実といったスポーツの普及・振興を図るため、
「スポーツ振興基金」の運用益や「スポーツ振興くじ(toto)」の収益、

また、国からの交付金である「競技強化支援事業助成金」により

スポーツ振興のための助成を行っています」



私自身、スポーツという存在がなければ何の目標も無いつまらない人生を

送っていたかもしれない。
スポーツが少なからず、人のために意義のあるものだと信じている。
それでも国がスポーツに対して何もしてくれないというのであれば、

国民一人一人がどうにかしていくしかない。
スポーツ振興くじtotoの一面広告は、スポーツ振興くじがスポーツ界に

還元しているものだということをアピールするのに実にタイムリーなもので

あったと思う。