皆さんこんばんは
今日は暖かいというよりも暑い一日でしたね。
そろそろ半袖を着たいほどでした。
そんな火曜日は「ディズニー開園前のおはなし」
今日もよろしくお願いします
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今日は4月12日。
開園まであと3日に迫ってきました。
当時の今頃は、ここでご紹介したように、
プレオープンが重なっていましたので、
”さぁグランドオープンだ”という気負いはそれほど感じず、
淡々と仕事をしていたと記憶しています。
キャスト向けのプレオープンで体験した地獄のレジ締めも、
キャスト達の努力のお陰でミスも減っていましたし、
レジ以外の業務・・・
例えば、商品の発注、品出し、シフトの作成、
ディスプレイの陳列、施設の案内などなど、
キャストが行わなければならない一通りの仕事も滞ること無く
出来るようになっていました
そんな状況を見るに付け、「やっとここまで来た」
「間に合いそうだ」と安堵している3日前だったのです
ところが・・・
そんな平穏な時間が過ぎていると、突然、カウンターパートから
「ディズニーの上層部がこのショップに急遽視察に来ることになった」
と焦りながら連絡が入ります
上層部とは、ディズニー本社副社長とその奥様、
東京ディズニーランドプロジェクト総括責任者とその奥様たち。
つまり、カウンターパートの”ビックボス”が
奥様同伴でショップの視察に来ることになった訳です。
そのお陰で、カウンターパート達は緊張し、
粗相が無いように私たちにも檄が飛びます
ちょっとでも陳列されている商品がずれていると、直ぐに治すように指示が来たり、コスチュームの乱れについても指摘を受けてしまいます。
「おいおい、何だよあのカウンターパートは💢」
「お偉いさんが来るからって細かすぎだろう💢」
「日本もアメリカも上下関係は変わらないみたいだな・・・」
そんなひそひそ話が・・・
ショップのあちこちで聞こえるようになっていきました
突然の状況変化に、カウンターパートだけでなく、
私にもどうやら緊張が伝染したらしく、
私の気持ちも何だかソワソワしてきてしまったのです
そして、そのお偉いさんご一行が私のショップへご来店
なめ回すように、ショップの端から端を見て回って行きます
どのくらいの時間が過ぎたでしょう。
それほど時間は経過していなかったと思うのですが、
緊張のせいか凄く長い時間視察を受けたように感じました
視察が終わると・・・
副社長の奥様と統括責任者の奥様から
「美しいショップですね」
「グランドオープンに間に合いましたね」
「アメリカ以外で初めてのテーマパーク、頑張って下さいね」
という労いの言葉をいただけたのです。
自分の上司でも無いにも関わらず、何だか嬉しくて、誇らしく、
俄然グランドオープンが楽しみになってしまいました
そんな、3日後に迫ったパークは、ゲストがいない静かなパークです。
視察が終わり緊張が解けると
”今しか出来ないことをしておこう!”と何故か思い立ち、
1人でパークを散歩したのを覚えています
そして、散歩をしながら思ったんです。
”パークにある、あらゆるものが輝いていている”
”光り輝く東京ディズニーランドは大丈夫だ。成功する”って。
施設は勿論、ベンチ、ゴミ箱、芝生、通路、滝、草花、木々。
パークにある全てが光に包まれていました
3日後・・・
「ここに多くのゲストが入園される。」
「その全てのゲストに幸せを届ける。」
「頑張るぞ」
そんな燃えるような気持ちが芽生えていきました
さらに・・・
「東京ディズニーランドを批判した人々を見返してやるんだ」
「倒産すると言った人たちに間違いでしたと言わせるんだ」
そんな思いも沸き上がっていたのです
あの時、グランドオープンが迫ったあの日、
今思い返せば、”私の魂が燃え始めた日”となったのでした
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さて、”ディズニー開園前のお話し”はこれでおしまいです。
長い間、読んでいただき、ありがとうございました
この開園前を思い出しながら,
このブログを書いていて思ったのが、
昔のパークと今のパークの変化です。
その中でも一番の変化だと私が思ったのは”木々の大きさ”。
あの時はまだ細かった木々も、
今では大きく、太くなり、夏の日陰を提供できています。
そして、最初のキャストも60歳、70歳代となり、
最初に来園したゲストも年齢を重ねているはずです。
人々の幸せの積み重ねと共に今のパークがあります。
人々の評価のお陰で今でもパークは運営されています。
もう辞めた私が言うのもおかしいかもしれませんが、
皆さんのおかげでパークがあることに感謝致します。
本当にありがとうございます
これからも・・・
”永遠に完成しない東京ディズニーリゾート”を愛して下さいね
よろしくお願いいたします
それでは
元ディズニー親父の松本でした。