今回も再びダヴィッド同盟舞曲集。
前回言いたい放題言ってしまったあと、ヴィルヘルム・ケンプの
ダヴィッド同盟舞曲集の録音を聴く機会があって、改めて全曲を通して
聴いてみたら、これを10代の頃の自分が演奏するなんてまず無理だったと知る。
《ダヴィッド同盟舞曲集》が作曲された1837年という時代背景をあまり
よく理解せずに、比較的「若い頃」の作品程度にしか考えていなかったせいもあるけれども、
いざ、ちゃんと調べてみれば、この作品より前に、《謝肉祭》が完成していたし、
《交響的練習曲》は同年に作曲され、《幻想曲》もこの年の前後に
作曲されている。シューマンの良く知られたピアノ作品のほとんどが1840年
までに作曲されていて、1835年から40年ぐらいまでの間は、クララとの大恋愛の真っ只中。
クララへの溢れる想いを止めることができず、ピアノ作品を次々に量産し続けていたあたり、
また、この《ダヴィッド同盟舞曲集》に交互に現れる2つの主役(フロレスタンと
オイゼビウス)をピアノという楽器を通じて自己表現を試みてきたシューマンって、
実はとてもわかりやすい人だったのかもしれない。
あいかわらず、一見譜読みしやすそうに見えて、弾きこむまでいこうとすると難しさが倍増。
