人工知能~成熟卵の回収数が少なそうな採卵周期・ゴナドトロピン製剤の投与法は? | クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

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これまで着床不全やPGT-A(胚染色体解析)の問題を取り上げてきました。時代は流れ、今や人工知能が診療に取り入れられるようになってきました。この大きな変革の中で、生殖医療専門医の立場から不妊症・生殖医療全般にわたって自身悩み考えながら学習していく記録です。

ポーランド・ソポトなどから 

 

問題:機械学習を用いて

9598採卵周期を解析した結果

成熟(MII)卵回収数が3個以下

と予想された周期に

その回収率増加に最も効率的だった

rFSH製剤投与法はどれだったか? 

 

1 最初の3日間に150IU→次の4日間に225IUへ増量

 

2   最初の3日間に225IU→次の4日間に300IUへ増量

 

3   最初の3日間に300IU→次の4日間に225IUへ減量

 

4   225IUで固定

 

5   300IUで固定

 

正解は↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解   4   225IUで固定

 

出典:Krystian Zieliński et al., J Assist Reprod Genet. 2024 Apr 4. doi: 10.1007/s10815-024-03102-z.

 

なかなかに読みづらい論文だが

機械学習の結果は上記のとおり

だったそうだ

 

なお予想に最も影響した因子は

AMHで

僅差でAFCが続いた

 

最近この手の報告が増えている

 

私もその昔

この患者さんは

今周期は卵巣低反応になりそうだと

見積もったら

月経周期2ー3日目の下垂体FSH増加が

卵胞リクルートメントに大事

という報告を見て

HMGやu/rFSH製剤を

600IUから開始して漸減した時期があった

 

また450IUで開始したり

300IUから始めて450IUへ増量したりと

試行錯誤したが

 

高用量や増減はほとんど

意味がないどころか

有害となる可能性もありうる

 

 

今日の一曲:High Fashion - You're the Winner

ペトリュース&マラヴァシやカシーフらのもと

3人の実力派歌手が集結、が、なぜか売れず、、、

Meli'sa Morganがリードを取る

ほんのりお色気ニューヨーク・ダンサー好曲!!!