やたらと格闘だらけ、うるさい効果音ばかりの映画。だが優しい美しい映画を~


 久しぶりに心に残る映画を見た。


 「アナログ」である。兎に角爽やか、そうして静か哀しい恋。静かな、これは昭和の恋である。


 待ち合わせは珈琲店ピアノ。1杯の珈琲から静かに恋は進む。


 とても爽やかである。二宮和也と波留の演技はとても上手い。そうして自然である。少しずつ心にしみてくる。


 何度泣かされたか、近頃こんなに泣かされた映画はない。


 哀しい、しかし美しい、まさにアナログ昭和の恋である。話は自然に進んで行く。


 日本アカデミー賞には絶対に一票は投じるつもり。


 若い頃よく珈琲店を舞台に恋をした。そんな甘く、そして哀しみがよみがえる。たった1杯の珈琲で。


 久しぶりに純粋な恋の映画で泣きました。