昭和33年6月から3ヶ月芸術座初のロングランを終えた「まり子自叙伝」毎日満員でした。過去、それまで連日看護婦さんの団体だと言われていた芸術座、つまり客席にお客様が座って無いと、椅子に掛けてある白いカバーばかりが目立ち、それが看護婦さんに見えてしまう錯覚で笑ってました。

 我々劇団•東宝現代劇の1期生22人も舞台に立って約1カ年で満席の3ヶ月ロングランを迎えたのです。

 さて昭和34年4月5月に続篇の公演がありました。「興行師まり子」やはり芸術座で、作演出菊田一夫。出演、宮城まり子、市村俊幸、一の宮あつ子、馬淵晴子、太宰久雄、表泰子、ダンサーの藤本久男、浜田淳一と劇団•東宝現代劇の1期生です。

 当時舞台の予告編も映画館で上映するので、ちゃんと、本格的に撮影しました。

 今は無い大森東宝映画🎥館でロケです。
大変な人だかりですごかつたです。

 日にちは昭和34年3月20日大森東宝映画館前で、舞台で演ずる持ち役のちんぴら安公の役です。まり子さん、ブーチャン他と一日がかりでした。
 まり子さんに相対する二人のちんぴら真ん中が私です。
 興行師まり子さんに、いちゃもんつける、ちんぴら二人のひとりが私です




 公演中の左から一人目が馬淵晴子さん、山田芳夫さん、宮城まり子、私のちんぴら安公。


 
 この公演の後、初の劇団•東宝現代劇自主公演「海軍兵学校物語」2ヶ月のロングラン公演が始まりました。その後に第1回劇団•東宝現代劇名作鑑賞会「人生劇場•青春編」の公演がありまして私は悪役の甚を演じました。NHKの舞台中継の日にスリッパで出てしまって如何に誤魔化したか苦い思い出があります。

 映画の池部良さんや森雅之さんがいらして下さって参考意見を聞かせてくれました。

 この公演の後16回東宝現代劇「女は占領されない」三島由紀夫作。長岡輝子演出越路吹雪。山田真二。神山繁。岸田今日子。安部徹。土屋嘉男出演で稽古場で三島由紀夫さんや長岡輝子さんに稽古を受けました。この公演の間に私の父が亡くなったので、よく憶えてます。

その後教育テレビのトリス木曜笑劇場「自由をわれらに」益田きーとん、清川虹子、劇団•東宝現代劇に出ました。何やら傾向の違うものにやたら出てました。

 数々の舞台、数々のテレビすべて良き思い出です。