向って前列左から3人目辰巳柳太郎さん、2列目左から二人目桜田淳子さん一人目が私です。舞台での記念写真。
「大奥最後の日」帝国劇場公演
小幡欣治作演出。司葉子。桜田淳子。松あきら。久慈あさみ。萬代峰子。若原瞳。小野寺昭。辰巳柳太郎。南田洋子出演。
江戸から追わるる大奥の話です。
どっちかと云えば重くなりそうな芝居ですが、私の役と云えば二役演じまして、2つとも愉しく演じました。
ひとつは商人の田島屋。もう一つは落ちこぼれ武士の三宅。両方共大きな役では有りません。前半と後半に出ていて、丁度お客様の気持ちが堅くなりそうなところに作家の小幡先生が頃合いを見て箸休めに出さしたのか、出ていました。。
2つとも役を
思い切り膨らましました。
気持ちを楽にする様に、笑いを取りました。勿論に台本には忠実に膨らましましたんです。
当然笑いは沢山来ました。
勿論芝居の本筋は違わず愉しく演じました。
そうすると司葉子さんと小幡欣治先生がこれは二役共演技賞ものだとお会いするたんびに仰有って、その気になってしまいました。桜田淳子さんとは田島屋の役で芝居のからみもありました。
当時は純情そのもので初々しかったです。
司葉子さんとは昭和33年9月10月、日比谷芸術座公演の「人間の条件」からよくご一緒しました。人間の条件の時の司葉子さんは目茶苦茶美しかったです。
この大奥最後の日公演の時に大相撲5月場所の枡席を招待してくれました。
司葉子さんは目茶苦茶美しく愉しい方で何時もニコニコされていて、ある時私と女優さんとの間を取り持ってデイトのお膳立て、何から何までも楽しげにやってくれた事が有ります。
ある時朗読劇をやろうかやるまいか迷っているのと仰有って、すかさずわたしはやるべきですと、おおいに勧めて三越劇場で「紀ノ川」有吉佐和子原作の公演を行い評判もよく大成功しました。この作品は帝国劇場でも演じ(私も出演しました)映画「紀ノ川」では演技賞も受賞されてます。
司葉子さんは美しいし演技も上手く多才です。明るくて楽しい人です。東宝映画の看板スターです。
思えば私は沢山の看板スターさんに恵まれてました。