左から門田美恵子、峰吉役の私。
芸術座「芝桜」の舞台写真。向って右から浜木綿子さん、大路三千緒さん新珠三千代さん左から二人目が、たいこもち峰吉の私
 舞台「芝桜」の舞台写真
 名古屋中日劇場「芝桜」でご一緒した月丘夢路さんと。

 昭和51年5月4日初日6月30日日比谷芸術座公演「芝桜」粋な芝居でした。

 有吉佐和子原作、小幡欣治脚本•演出。
浜木綿子。新珠三千代。林成年。大路三千緒。沢村貞子。劇団•東宝現代劇他。

 この芝居は、平成5年3月5日21日千秋楽で名古屋中日劇場で再演。

 この公演は浜木綿子。樫山文枝。あべ静江。沢本忠雄。月丘夢路。金子信雄のメンバーでした。

 そうして再再演は平成8年11月2日初日28日迄、帝国劇場での再再演です。

 この時のメンバーは浜木綿子さんに大空真弓。叶和貴子。丹阿弥谷津子でした。

 初演の浜木綿子さんと新珠三千代さんの丁々発止のやり取りは迫力があって面白かったです。

 私の役は初演は通し役でたいこもちの峰吉でした。結構好きなように演じていました。

 再演と再再演は樫山文枝さんや大空真弓さんの因業なをじさん藤造の役で怒ってばかりいました。

 私の父の方の家系には花柳界に近い人が多く、をばさんは赤阪芸者で旦那様は初代藤間藤太郎という日本舞踊のお師匠さんでした。もう1人のをばさんは四ツ谷三丁目で待合いをやってました。

 丁度その頃、政界の大物だった方のお妾さんに子供の頃頂いた神武天皇の人形がまだ家に飾ってあります。

 写真の一枚に月丘夢路さんと写したのがありますが、私にとっては憧れの女優さんでした。 

 妹さんの月丘千秋さんとは、花登筺作品に2本ばかり舞台、ご一緒しましたし、旦那様の映画監督井上梅次さんの作品「銭形平次捕物控、昨日消えた女」林与一さん主演とかその他の作品3•4本は出演してます。

 月丘夢路さんとは名古屋中日劇場で同じ場面に出演していたので親しくさせて頂き、憧れのスターと写真撮影させて頂きました。

 とにかく月丘夢路さんは、最近上映されつつある、原子爆弾を扱った、関川秀雄監督の映画「ひろしま」に当時厳しかった映画五社協定に負けずに、ノーギャラで出演したという、骨のある女優さんなのです。

 私は特に浜木綿子さんの主演作品にお蔭さまで沢山出てます。運が良いと言うか東宝に入って3年後には恵まれていました。

 本当に素晴らしいプロデューサー、作演出家、スターさんとご縁がありました。

 東宝に入ったばかりの頃の3年間、稽古をさぼり、勝手に舞台をおりたりしたアルバイト中心の時代が、だから恵まれなかったのですが、嘘みたいです。