右から、浜木綿子さん、私の画商役、赤坂晃さんの画家。
 平成17年12月帝国劇場で公演された舞台です。「大吉夢家族」浜木綿子さん主演で、なんとも気楽な愉しい芝居でした。

 明るくて、気楽で、なかには説得力もあり、でも嫌な事は、忘れて大笑い出来る芝居でした。

 出演者が宝塚歌劇出の女優さんが多かったです。彩輝直。星奈優里。月影瞳と華やかでした。

 といえば元宝塚歌劇のトップスター、那智わたるさんがお亡くなりになりなったのを新聞で知りました。

 那智わたるさんとは、芸術座公演「終着駅」「宮本武蔵」帝国劇場公演でご一緒しました。昭和45年4月帝国劇場では長谷川一夫さんと那智わたるさんとの公演です。

 「終着駅」は芸術座公演で白鴎(市川染五郎)さんと那智わたるさんが、レストランの上手でラブシーンを演じ、下手で私と初舞台の前田美波里さんがドタバタを演じてました。とても印象に残ったとお客さん達は仰有ってました。

 そんな舞台の那智わたるさんは大きな思い出です。

 さて「大吉夢家族」ですが、原作は少女マンガ作家の上原きみ子さんです。東宝にいた伏見悦男の演出です。

 振付が真島茂樹。後、出演は加藤茶さん、田中美里さん。赤木春恵さん。ジャニーズ光源氏の赤坂晃さんです。

 役は赤坂晃が画家で私は画商•浜崎でした。

 とにかく毎日満員で、あの大劇場がお客様の笑いでうねります。

 びっくりしたのは千秋楽の日、大詰、浜木綿子さんと赤坂晃さんとのやり取りの時、当時世間の話題になっている事柄を、私は急にアドリブで、しかもはっきりと台詞で言ってしまったのです。そうすると怒涛天をつくほどのあの大きな劇場に笑いがきてしまいまして、相手の浜木綿子さんも自分もまわりの出演者も一瞬びっくりしてしまいました。

 そんな楽しい思い出の多い大帝劇の舞台でした。