仲本工事さん芸術座(日比谷)の舞台で共演したのを思い出します。
2004年1月2日初日2月29日楽日「喜劇 極楽一丁目/嫁姑地獄篇」自分で出ていて言うのもおこごましいが、めちゃくちゃに面白い芝居でした。
いわば嫁さんと姑の大戦争を面白可笑しく描いた作品です。
男が婆さんに扮して嫁さんと闘う二階堂正宏原作の漫画を劇化したのです。
同じドリフターズの加藤茶さんも出演していて、左とん平さんとも気が合って、浜木綿子さんとの喜劇的上昇率はまさに登りっぱなしでした。
私達5人の婆さんもあいまみえてよく絡んで間のいい、お客さんが笑いぱなしの芝居でした。
「極楽一丁目」の公演は5回七ヶ月の再演でした。
仲本工事さんは、控えめな優しい人で、私によく健康体操を教えてくれました。とても丁寧に。共に加藤茶さんもおだやかな人で九州公演の時は野球に行ったり食事に行ったりしてました。
芸術座公演の時は志村けんさんも見にきて下さいまして。ああ婆さんを演じている志村けんさんが、婆さんを見に来たなとおもいました。
初演は平成13年9月から10月28日な芸術座公演でした。植木等さんも、あとから田村亮さんが演じた役をやりました。結構楽しそうに演じて、疲れた疲れたと口癖になってました。
平成14年7月1日から27日迄は大阪新歌舞伎座で公演しました。その時は壇れいさん。渋谷哲平さん。宝生あやこさん、大路三千緒さん参加しました。
平成15年2月1日から25日迄名古屋御園座公演でした。メンバーは新歌舞伎座と同じでした。
平成16年1月2日から2月29日迄、日比谷芸術座公演、加藤茶さん仲本工事さん参加。
平成19年7月3日初日26日千秋楽。九州博多座公演。5回再演七ヶ月公演、ずうっと婆さんキヨ役で、腰が曲がりそうだったです。
しかしお客さんがよく笑ってくださるので、この7ヶ月は楽しさがうわまっていました。
でも仲本工事さんを思い出してしみじみと思うのは、お母さんが苦労されたと仰った事です。
実は我々劇団•東宝現代劇がまだ入ってまもない頃、昭和33年くらいか仲本工事さんのお母さんがよく楽屋に靴を売りに来てくれて、何時もまだまともなギャラももらえてない頃の我々ですから、支払いはつけにしてくれて、随分と助かったのを思い出しました。あんな昔から、縁があったんですね。