「マキシムから来た女」1962年パリに生まれたジョルジュ•フェドーのボードビル作品です。
スタッフは、脚色 矢代静一 作曲 神津義行
装置 妹尾河童 照明 吉井澄雄
製作 佐藤勉、安達隆夫
出演 坂上二郎。上月晃。村松英子。中谷昇。
田中明夫。西岡徳馬。鷲尾真知子。野中マリ子。
中丸信。
私は貴族ヴィドーバンという貴族の役でした。
なかなか洒落たお芝居で美女も沢山出てきて、楽しい芝居でした。
しかし主役の坂上二郎さんが当時滅茶苦茶忙しくて稽古場にいらっしゃるのが通し稽古3日前ぐらいで、すべてその主役の代役は私でした。
動きが多いので台詞も覚えなくてはいけないし、喜劇としても生やさしい作品ではありません。
しかしこの作品は演出も主役にも如何様にも料理が出来て俳優のオリジナリティが発揮出来るものでした。
代役としても結構色々出来たのは自分としても勉強になりました。
プロデューサーの佐藤勉さんが私の喜劇性をかってくれていたので、それにも応えなくてはとも思ってました。
あわよくば代役出演なんでよこしまな思いもかすめたりして…
でもそんな事も実際にあるんです。
「墨東綺譚」で小鹿番さんの代役とか他にも代役は実際にやってます。
「子を貸し家」では準主役の芦屋雁之助さんが開演ぎりぎりまで来ず、自分が衣装着て出番寸前の時、雁之助さんが現れやっと間に合った事もあったんです。
さて「マキシム」も自分の貴族の役もちゃんと演じなくてはです。
俳優とは気の疲れるものです。