最後の?入学式 | sgtのブログ

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歌うことが好きです。コロナ禍で一度はしぼみかけた合唱への熱が''22年〜むしろ強まっています。クラシック音楽を遅まきながら学び始める一方、嵐の曲はいまも大好きです。


昨日は三女の入学式でした。



昨年春に大学をやめた彼女は、
これから美容専門学校に通います。



会場入口で新入生と父兄は別々になり、
ハープとヴァイオリンの
素敵なアンサンブル演奏に迎えられて
それぞれの席に着きました。



新入生はざっと見渡して200人くらい。
(大学院大学という、美容のビジネススクール?のような部門と合同の入学式でした)
けっこう大人数だなと思いましたが、
このご時世のせいか騒ぐ人もなく、
アンサンブルの音が開式までずっと
心地よく聴こえていました。



感染対策のため『君が代』の斉唱はなく、
やはりハープ&ヴァイオリンによる演奏。
司会の先生が
「どうぞ心の中でお歌いください」
と仰ったのが印象的でした。



専門学校の入学式、
大学のそれと大きく違うなと思ったのは、
「みなさんはこの道を選んだのだから、
しっかり励みましょう」
と明言されること。当たり前だけど。



大学入学式の祝辞では
「大いに学び大いに遊び良き友に出会い、
豊かな人間になりましょう」
みたいなことがよく言われますが、
この学校の祝辞に「遊べ」は一言もなし。
なかなかにシビアです。



たしかに、
専門学校の課程はたった2年。
その短い期間に技術を身につけ資格を取り、
さらに進路も見つけるというのは
とんでもなく忙しくて、ぶっちゃけ
遊んでる暇なんかないのでしょう。



厳しいようでも気休めは言わないところに
この学校の誠実さを感じました。



母として興味深かったのは、
理事長先生の、
なぜこの場にハープ?というお話でした:
ハープは、道具を介さずに
直接手で触れて鳴らす楽器である。
だから演奏者のその日の体調や精神状態も
音にそのまますべて表れてしまう。
そのため、ハープを美しく奏でるには
技術を磨くのはもちろんのこと
体も心も健やかであることが求められる…



美を提供する人を目指すなら
このハープの音色のような美を
体現できるようになりましょう、
というメッセージのようです。
なるほど。なんて崇高な目標…



ハープ×ヴァイオリンの演奏は、
もしかしたら単なる毎回恒例の
入学式の演出なのかもしれません。
けれども今年は、感染防止のために
私語を極端に控えざるを得ない事情があったせいか、
楽器は決して大きな音量ではなかったのに
静かな音楽が会場を包み込んでいました。
そのおかげで、
程よい緊張感となごやかな空気が両立した
よいお式になったと思います。



コロナ禍のために
楽器の生演奏を聴くのが久しぶりだったから
より心に響いたのかもしれません。



それにしても
3年前、三女が女子大に入学したとき、
これが我が子の最後の入学式か…と
ちょっと感慨にふけったものですが、
ここでまた「入学式」に参列しようとは。
人生って面白いものです。