きっかけは れもーね | sgtのブログ

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歌うことが好きです。コロナ禍で一度はしぼみかけた合唱への熱が''22年〜むしろ強まっています。クラシック音楽を遅まきながら学び始める一方、嵐の曲はいまも大好きです。


お友達の記事へのコメントで
「みそすうぷとりもん」というワードを使ったら、
そう言えば以前そんなタイトルで創作したなぁと思い出し、
自分が読みたくなったので再アップします。
セカムズをご存知ない方にはなんのこっちゃな内容で申し訳ありませんが、
セカムズお好きな方、一緒に懐かしんでいただけたら嬉しいです。
なお このお話は最終回ちょっと前に書いたものです。




















♯♭♯♭♯♭♯♭♯♭♯♭♯

















(みそすうぷとりもん)















きみは学級委員

はきはきと明るくて
しっかり者で正義感が強くて

クラスの 少なくとも半分の男子は
きみのことが好き










ぼくは飼育係

勉強も運動も見た目もあまりパッとしなくて
人と話すのが苦手

メダカの水槽のそばがぼくの定位置










白い靴下が似合うきみを

ぼくはメダカの水槽ごしに
眺めるしかできなかったけど










ある日メダカが卵を産んで

ぼくが一所懸命世話してたら

「メダカの赤ちゃんが
生まれるところを見たい」って

ぼくのとなりに
きみがひょっこりやってきた










生まれてくるメダカを見て

きみは「かわいい」と言った

ぼくはそんなきみをかわいいと思った

そして気がついたら

きみに「好き」って言ってた

きみはびっくりしてたけど

ぼくはきみよりびっくりしてた

きっとメダカの赤ちゃんたちが

ぼくに勇気をくれたんだ










おやすみって言うのがもったいなくて

逆さまになって星を眺めて

きみとおしゃべりしてたら

夜があっと言う間に過ぎていく

みそすうぷとりもん

きみとぼくにだけ通じる言葉が

生まれたりするのが楽しくて


 







ぼくはきみのとなりにいれば幸せで

あとはなんにもいらないくらい

だけどきみにはなかなか近づけない

だってきみはぼくのことを

好きなのかどうかさえ全然わからない

きみに喜んでもらおうと思ったことが

かえってきみを怒らせたり

だからついぼくも怒ったり










学級委員だと思ってたきみは

実は深海に棲むダイオウイカだった

どうりでメダカの友達のぼくでは

なかなか出会えないはずだ

きみはわざわざひとりぽっちで

ぼくから見えないところばかり泳いでいく










学級委員でもダイオウイカでも

ぼくが好きになったのはきみ

ぼくはきみをつかまえたりなんかしない

そのままのきみがぼくは好きだから

きみはきみらしく ぼくはぼくらしく

ふたりで仲良くやっていけないかな










ぼくはできそうな気がするんだ

きみのことまだよくわからなくても

初めて触れたきみの肩のぬくもりが

ぼくに新しい勇気をくれたんだ

それにね

みそすうぷとりもん

ふたりだけの合言葉もある

だから 大丈夫だよ きっと


















おわり