こちらの記事の続きです。
さて平成25年度からは
また新しい入試制度が始まりました。
推薦+一般入試という形が
前期+後期という形に変わったのです。
この辺までくると
覚えていらっしゃる方も
多いのではないでしょうか。
2段階(二次募集を入れると3段階)の
入試制度である点は変わりませんが、
1段階目の選抜方法に
英数国3教科のペーパーテストが
加わったのです。
ただこの制度には、
問題点がありました。
前の入試制度と共通する問題が2つ、
そして新たに生まれた問題が1つです。
まず1つ目の問題は、
「中学校や高校の現場の負担が大きくなる」
という点です。
入試が2回あれば、
その事務作業も2倍になりますから、
これは説明するまでもないでしょう。
そして2つ目の問題は、
「受験生の精神的な負担が大きくなる」
という点です。
どちらの入試制度であっても、
1段階目の選抜で不合格者が生まれることは
避けられません。
それは仕方がないことなのですが、
その時に受けるショックは
相当なものです。
実際それで、精神的に
不安定になってしまったり、
自信をなくして出願校を
下げてしまったりする子も
少なくありませんでした。
「何言ってるんだ。
そんな弱い気持ちじゃ
大人になってからやっていけないぞ」
なんて思われた方も
いらっしゃるかもしれません。
まあそれは確かにその通りでしょう。
ただ、これら2段階の入試制度は、
後期選抜(一般入試)に向けて
頑張っている子どもたちに対して、
「前期選抜(推薦入試)で合格すれば、
この辛い受験勉強から
逃れることができるよ」
という甘い言葉をかけているわけです。
その言葉にのりたくなるのは、
当然ではないでしょうか。
それで仮に合格する可能性が
あまり高くなかったとしても、
それなりに期待してしまうのは
当然でしょう。
ですから、これら2段階の入試制度は、
受験生に不必要なショックを
与える制度だと言えるのです。
特に前期+後期の入試制度は、
不合格者が大量に生まれる制度でした。
そういう意味では
入試制度の改悪だったとも言えます。
次回に続く