今日は塾業界の話なので、

 

中高生や保護者の方がご覧になっても

 

あまり面白くない内容かもしれません。

 

 

私は来年の春か再来年の春あたりに、

 

個別指導塾の授業料や諸経費、講習料等の

 

値上げラッシュがやってくると思っています。

 

 

今、どの業界でも

 

値上げが当たり前になっていますから、

 

個別指導塾で値上げラッシュが起こるのも

 

当たり前だと思われるかもしれません。

 

ただ、個別指導塾業界の場合は、

 

他の業界とはちょっと違う要因もあるのです。

 

それは、

 

「ここ数十年、講師の時給が

 

 ほとんど上がっていない」

 

という恐ろしい事実があるからです。

 

 

私がこの業界に飛び込んだ1994年の、

 

宮城県の最低賃金は554円でした。

 

ですから飲食店などのアルバイトの時給は、

 

500円台後半から600円前後

 

というところだったと思います。

 

 

それに対して塾講師の時給は

 

それよりもずっと高く設定されていました。

 

だいたい個別指導で2倍というのが、

 

相場だったと思います。

 

「塾講師は大変だけれども高時給な仕事」

 

というのが世間の一般認識だったのです。

 

 

ところが今の宮城県の最低賃金は、

 

883円です。

 

しかも今はなかなかアルバイトが

 

集まらない時代になっていますので、

 

飲食店などでも1000円前後、

 

あるいはそれ以上の設定にしているところが多いのです。

 

 

ところが個別指導塾の場合は、

 

その当時から時給がほとんど上がっていません。

 

ですから今では、

 

「飲食店とほとんど時給が変わらない仕事」

 

になっているのです。

 

 

一定以上の学力や学歴が求められる仕事なのに、

 

時給自体は飲食店などと変わらない、

 

という状態ですので、

 

このままでは良い講師など

 

集まるはずがないのです。

 

 

ですから、まともな個別指導塾であれば、

 

講師の時給や待遇の改善を

 

考えているでしょう。

 

授業料や諸経費を変えずに、

 

待遇改善ができれば一番良いのですが、

 

個別指導塾は人件費の割合が

 

非常に高い業界でもあります。

 

ですから現実的には、

 

待遇改善と同時に授業料や諸経費の値上げを

 

やらざるを得なくなると考えています。

 

 

逆に言うと、

 

近いうちに諸経費を値上げして、

 

講師の待遇改善を図ろうとしない塾は、

 

ヤバいと思っています。

 

講師が集まらなくなったり、

 

講師の質が大幅に下がったりして、

 

塾全体の質も下がっていくでしょう。

 

 

ちなみに当塾の場合はどうかというと、

 

こういったことを見越して

 

2年前に授業料を値上げさせていただきました。

 

その際に講師の待遇も大幅に改善させています。

 

ですから、来春の値上げは考えていません。

 

 

ただ、まだまだ講師の待遇は不十分ですので、

 

待遇改善は継続的に考えていかなければいけません。

 

ですから、再来年の春あたりには、

 

値上げをお願いすることになると思います。

 

 

ただその場合でも、

 

すでに塾生になっている方は値上げをせずに、

 

割安な旧料金で通えるようにするつもりですので

 

塾生の方はご心配なく。