私が小学生だったころの将来の夢は、


数学者になることでした。



きっかけは、2つ歳上の兄が持ってきた


クイズでした。


「1から100までの数を全て足したら


 いくつになるか」


という定番の問題です。



当時の兄は小学5年生か6年生でした。


ということは、私は小学3年生か


4年生ということになります。


兄も分からず頭をひねっていたのですが、


私は答えがすぐに頭に浮かんできたのです。



100の多い分を1にまわして均一化すると、


2つの数字はともに50.5になります。


同様のことを99と2、98と3、……


と続けると、全ての数字が50.5になりますから、


この問題の答えは、


50.5×100で求めることができることになります。



実際のところは


そういう計算したわけではありません。


いきなり50.5が100個あるイメージが


浮かんできたので、


問題を見て数秒で


答えが出てしまいました。



後でその問題は、有名な数学者のガウスが


少年時代に解いて、


大人を驚かせた問題だと聞きました。


だとしたら、自分も


数学者になるべきなのだろう、


と考えたというわけです。



まあその後いろいろあって、


小さな個人塾の講師をしているわけですが、


いまだに難しい数学の問題を見ると、


解かずにはいられないタイプですね。