将棋の藤井聡太七段が、

棋聖戦に続いて王位戦でも挑戦権を獲得しました。


どちらかでタイトルを取れば、

史上最年少のタイトルホルダー誕生ということに

なります。

おそらくほとんどの人は、

「藤井七段すごい!」

というような感想を持たれたのではないでしょうか。

私にももちろんそういう気持ちはありますが、

どちらかというと両棋戦の決定戦で敗れた

永瀬拓矢二冠のほうが気になるのです。


永瀬二冠は、将棋の8つのタイトルのうち

2つを保持している棋士です。

そしてさらに2つの棋戦で

挑戦者決定戦まで進んだのですから、

トップ中のトップであることは間違いありません。


ところが藤井七段は、

17歳にして数々の記録を塗り替えている棋士です。

近いうちにタイトルを取ることは

確実でしょうし、

「タイトルホルダー」というレベルを

はるかに超えた伝説になる棋士でしょう。


そしてそのことは、

永瀬二冠も十二分に分かっていると思います。

ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、

有り余る才能を持ち、

血の滲むような努力をしてトップに立った人が、

自分とは次元の違う才能に出会ったとき、

何を思うのでしょうか?


もちろん、リベンジを誓う気持ちはあるでしょう。

でも、もしかしたら「絶望」や

「諦観」に近い気持ちもあるのかもしれません。


私は基本的には藤井七段を応援しているのですが、

お二人の次戦では、

永瀬二冠を応援したいと思います。