ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
10/1(火)より最低賃金が引き上げられました。
宮城県の場合は824円になっています。
引き上げ自体は毎年のことですので、
特に目新しいわけではありません。
ただ、今年は798円→824円というように、
800円の大台を突破した点が
今までの引き上げと違っています。
仕事がらよく求人広告を見るのですが、
ここ数年、アルバイトの時給設定を
「800円」にしているところが
たくさんありました。
そういうところは今回の改定で
引き上げなければいけなくなったわけです。
コンビニなどは、「824円」と
まさに最低時給にしているところもありますが、
850円程度に設定したところが
多いように思います。
最低時給レベルでは
アルバイトが集まらなくなっているからか、
飲食店などは900〜1000円程度に
設定しているところも
よく見かけるようになりました。
そうなると学習塾業界も
少しずつ影響を受けるようになるのです。
一般的に学習塾業界のアルバイトの時給は
少し高めです。
宮城県の場合は集団指導で1800円程度、
個別指導だと1200円程度です。
ただこの時給は、
私がこの仕事を始めた二十数年前から、
ほとんど変わっていません。
他のアルバイトの時給が少しずつ上がっているのに、
学習塾の時給は変わらないわけですから、
学習塾のアルバイトの時給は、
相対的に下がっているわけです。
時給が下がれば、当然ながら
優秀な講師を集めるのが難しくなります。
ですから今の学習塾業界は、
慢性的な人手不足に悩まされています。
個別指導塾は特にそうです。
たくさんの講師を必要とするので
元々講師不足になりやすい上、
他の業界の時給が1000円程度まで上がってくると、
「時給が高い」という
メリットが感じられなくなりますから。
当塾では10月から講師の給与体系を変えましたが、
それもこういった背景があるからなのです。
正直なところ紹介だけで
充分な講師を採用できていますので、
すぐに問題が発生するわけではありません。
ただ、講師が集まらなくなってから
あわてて給与を見直しても遅いのです。
先手を打って早めに変えておかないと、
それこそ人手不足で
潰れてしまう可能性だってありますから。
おそらくここ数年は
個別指導塾のターニングポイントで、
フランチャイズ系中心に
教室閉鎖が相次ぐでしょう。
生き残った塾も優秀な講師を採用するために、
授業料アップが避けられないと思います。
もちろん当塾は大丈夫ですよ。
特に大きな問題もないですし、
来年も再来年も授業料アップは考えていませんので。