以前、当塾に仙台二高を志望している生徒がいました。
ただ、彼の成績は仙台二高の合格ラインギリギリです。
しかも、彼の夢は医者になることで、
そのためには医学部を目指さなければいけません。
仮に仙台二高に合格できたとしても
入学時の成績はかなり下のほうでしょうから、
そこから医学部を目指すのは至難の業です。
そこで彼は、私立高校の特進コースを選びました。
部活動は禁止で、恐らく県内の高校でも1、2位を争うぐらい
ハードに勉強をさせるコースです。
そこで鍛えられたほうが可能性があると判断したのでしょう。
いわば、「ガリ勉」の道を選んだわけです。
その選択は間違っているのでしょうか?
そんな話について書いたのは、
こちらの記事を読んだからです。
「ガリ勉がいない」ということを、
素晴らしいことであるかのように書いてありますが、
「ガリ勉」は駄目なのでしょうか?
甲子園を目指して野球の練習に打ち込んだり、
プロのサッカー選手を目指して
サッカーを頑張ったりすることが、
批判されることはほとんどありません。
それなのに、医者を目指して勉強一筋で頑張ることは、
「ガリ勉」で、「駄目なこと」なのでしょうか?
彼のように夢を追い続けるのはいけないことなのでしょうか?
勉強もできて、そしてスポーツや音楽など、
他の分野でも活躍できる生徒は素晴らしいと思います。
当然そういう生徒を批判するつもりはありませんし、
基本的には子供のうちに様々な経験をさせておいたほうが
よいとも思います。
ただ、だからと言ってそうでない生徒を
否定する必要はないのではないでしょうか?
そもそも、「ガリ勉」などと言う言葉自体、
一生懸命勉強している人を馬鹿にして
からかうようなニュアンスを含んだ言葉です。
そういう言葉を無神経に使うのはどうかと思います。