県工と市工は、非常に似ている高校です。
どちらも工業高校で、
場所は仙台市内の中心部から
少し外れたところにあります。
みやぎ模試の基準偏差値は
県工が44~50、市工が42~46で、
県工のほうが若干上ではありますが、
それほど大きな違いはありません。
ただ、特色選抜における学校の方針はまるで違うのです。
まず県工は、特色選抜の定員割合が30%で、
調査書点195点、学力検査点は500点となっています。
実は利府高校の普通科と同じ設定で、
同じようなレベルの普通科の高校と比べても、
それほど大きな違いはありません。
それに対して市工は、まず特色選抜の定員割合が40%と
少し多くなっています。
さらに調査書点は県工の1.5倍の292.5点、
そして学力検査点は2分の1の250点になっています。
つまり、県工に比べると圧倒的に調査書点の比重が大きいのです。
これは、両校の目指す方向性の違いによるものでしょう。
県工は昨春、国公立大学に進んだ人が11人もいます。
そして四年制大学に進む人が28%もいるのです。
それに対して市工は、国公立大学に進んだ人が1人、
四年制大学に進む人の割合も14%と
県工の半分です。
つまり県工は、卒業後、大学等に進むことも考えて、
「学力重視」で選抜したいのだと思います。
それに対して市工は、基本的には
即戦力の技術者の養成を目指しており、
適性や真面目さなどを重視しているということだと思います。
ですから、単純に選抜方法を見る限り、
調査書点が良い人は市工、
学力検査で点数が取れる人は県工のほうが
良いことになります。
もちろん出願校を決めるときは、選抜方法よりも
両校の学科や校風の違いなどのほうがずっと重要です。
あくまでも参考程度にお考え下さい。