私が子供のころは、小学生のうちに
全員が25m泳げるようにならなければ
いけないような雰囲気がありました。
私が25m泳げるようになったのは、
ちょっと遅めで小学4年生のとき。
泳げるようになると先生に申告して、
みんなの前で25m泳いでみせることになっていました。
一応何度も25m泳いでいるので、
泳げることは間違いありません。
ただ、みんなが見ている前で泳ぐのは、
また独特のプレッシャーがあって、
必ずしもうまくいくとは限りません。
それでも最初のほうは良いのです。
ところが、ゴールまであと数メートルのところまで来ると、
「もう少しで楽になれる」という気持ちが湧いてきて、
泳ぎのフォームが乱れてきます。
そうするとなかなか前に進まなくなるので、
焦って身体に力が入り、さらに前に進まなくなります。
最悪の場合は、泳げるはずなのに
途中で失敗してしまうこともあるでしょう。
何かを成し遂げようとしているときに、
「もう少しで楽になれる」と考えるのは禁物なのです。
公立高校入試の前期選抜を受験する人は、
このことを特に肝に銘じておくべきです。
「前期選抜までがんばれば楽になれる」
なんてことを考えたら、
今まで培ってきた勉強の「フォーム」が乱れてしまいます。
それで運良く合格できれば良いのですが、
駄目だったときは緊張の糸が切れてしまいます。
残り1ヶ月で失速することになりかねません。
ですから、前期選抜を受験する人であっても、
「あくまでも本番は後期選抜」
という意識を持つべきです。
前期選抜試験から前期の合格発表までの期間も、
淡々と勉強を続けるのが吉です。