10万人の兵士で、5万人の敵と戦うことを想定します。
このとき、様子見ということで
まず1万人で戦い、
それで勝てないからといって
今度は2万人で戦い、
再び負けたので3万人で戦い、
最終的に残りの4万人で戦うような戦術は、
「戦力の逐次投入」と言って、
愚策中の愚策といわれています。
そんな小細工はせずに
最初から10万人で戦えば、
圧倒的な戦力差を背景に
まず間違いなく勝てるのです。
ところが、そんな場合でも
あえて愚策を取ってしまうケースは少なくありません。
勉強においても同じことが言えます。
例えば、「先生、○○高校に受かるには、
何時間勉強すればいいですか?」と聞く生徒。
先生から言われた時間だけ勉強するつもりなのでしょうか?
でも、先生はあくまでも一般的な話として
時間を言っただけで、
自分がそれで高校に合格できるとは限りません。
まず3時間勉強してみて、
それで成績が上がらなければ4時間、
それでも上がらなかったら5時間と
だんだん時間を増やしていくのは、
まさに「戦力の逐次投入」なのです。
なにがなんでも第一志望校に入りたいなら、
最初から全力を尽くすべきです。
ましてやこの時期になれば、
残された時間はわずかしかないのですから。