そして、「浪人」という選択肢があるかどうかで、

勉強の仕方も変わります。


例えば、東北大学の農学部志望で、

春の段階でD判定の子の場合を考えてみます。


浪人してでも行きたい、ということであれば、

勉強は完全に英数理の3教科の

個別試験対策が中心になります。

なにしろ、東北大学の農学部は、

全配点1350点のうち、英語、数学、理科の配点が

それぞれ400点ですから、この3教科だけで

配点は1200点とほぼ9割になります。

ですから、東北大学の農学部は、

実質的に3教科受験の大学だと考えても良いぐらいです。

この3教科の力をつけることができれば、

一発逆転も可能でしょう。


逆に、浪人は絶対に避けたいのであれば、

個別試験対策も大事ですが、センター試験対策も大事です。

場合によっては個別試験で使わない

国語や地歴・公民もそれなりに勉強する必要があるでしょう。

センター試験でそれなりの点数をとっておけば、

東北大学農学部(センター76%)は無理でも、

千葉大学園芸学部(同73~76%)や、

北海道大学水産学部(同74%)あたりは

狙えるかもしれません。


保護者の中には、

「浪人も考えてはいますが、

『浪人してもいい』と言ってしまうと、

 本人が気を抜いてしまうので、

 本人の前では『浪人は絶対にダメ』

 と言っています」


という方がいらっしゃいます。

気持ちはわかるのですが、

「浪人が可能かどうか」で、

勉強の仕方も大きく変わります。

上位の大学を狙うような子であれば、

勉強に向かう姿勢もしっかりしているでしょうから、

本音の部分で事前に話をしておくべきだと思います。