“第四の壁”という概念があります。
簡単に言いますと、映画やアニメ、マンガや小説などあちら側の世界と
読み手聞き手であるこちら側の世界の境界の事です。
一本の映画の中には、映画の中での世界があり、その世界は観客である私達の世界とは決して交わりません。
何故ならどれだけ良く出来た映画でもそれはフィクションの世界だからです。
その境界が“第四の壁”なのです。
でも・
例えば映画の主人公が、ポップコーンを食べながらボーッと映画を観ているあなたの名前をふいに呼びます。
「何ボーッとしてんだよ〇〇!今ちゃんと俺達を観てなかっただろ!ポップコーン落としてるぞ!」
あなたはハッとなります。
その瞬間“第四の壁”は取り払われます。
マンガのキャラがこんなセリフを喋ります。
「適当でいーんだよどうせ、立ち読みで済まされてるんだから」
立ち読みしていたあなたはギクッとします。
“第四の壁”が取り払われた瞬間です。
芸人のネタにもその概念は存在すると思うのです。
コント師なら、お客様を自分達の世界に引きずり込んだ瞬間、
“第四の壁”は取り払われる。
漫才師なら、自分達の喋りを魅せた瞬間、
“第四の壁”を取り払う事が出来るのではないでしょうか。
僕は今、主にコントを楽しんで作っているので、
自分の世界に引きずり込めるようになりたいです。