体験学習のお友達のお母さんに言ったことです。

『RMでは、物を共有させない方針だって聞きましたか?』

『いえ、知りませんでした。』

『じゃあ、先ほどの対応は普段からしてるのかな?

これからも同じように続けてくださいね。

子供がおもちゃを貸さなかったことによって、

他の子供たちが怒って何処かへ行ってしまったことは

気にしないでくださいね。

今の年齢のリオ君が一番必要なことは、自分を一番大切だと思う気持ちです。

楽しく遊んでいることを諦めてまで、人の為に何かを渡さなくてはいけないという行為は

自分の価値観を低めるだけで、将来の社交にはマイナスになるだけです。

最初のうちは、自分が好きなことをさせてもらい

自分の大事なものを取り上げられないで、楽しく遊べる環境を大人に作ってもらえると

自分が存在する価値観が分かるし、その大人を信頼するようになります。

その信頼関係が出来上がると、初めて

他の人間とも繋がりを作ることが出来るのです。

そこから初めて社交を習い始めますから、とりあえずは

独りぼっちになってしまっても心配しないで

リオ君が嫌な思いをしないで遊べる環境を作ってあげてくださいね。』


そのリオ君がおやつの前に誰かが遊んでいたおもちゃを発見して、遊び始めた

『それ、私が遊んでいたの!』

『でも、今じゃないじゃない。』

『最初に遊んでいたのは、私だよ!』

『でも、長いこと誰も触ってなかったのをリオが見つけて遊んでるんだから、今はリオの番だよ!』

『だって、私が朝ズーッと遊んでいたんだもん。また使いたかったのに。』

『そういう時は、名札を書いて張っておくはずでしょ?キープしておきたかったら名札を張っておきなさい。』

その間も、リオに近づいて手からもぎ取ろうとしているので

私はその子の身体をさえぎって

『名まえが書いてないおもちゃを見つけて、リオが遊んでいるの。

横取りしない!他のもので遊びなさい!!!』と言うと

『もう、良いよ。』と、離れていきました。

RMでは、みんなで共有しなくてはいけない、数の足りないおもちゃでも

お取り置きが出来ます。

子供がその遊びに凄く集中している時は、他の子供の為にその脳の発達を邪魔させることをせず

そのままいつまでも、好きなだけ遊ばせます。

(もちろん、時間が来たらとめられますが・・・)

例えば、誰かが楽しそうに遊んでいるのを見て

自分もそれをしたいと思った子供は、まだその遊びに参加していませんので

別のものに移行して、別のものに集中し始めれば良いのですが

既に遊び始めている子供を止めて、他の子に貸したり

他の子供を混ぜて、また最初から同じようにしなさいと言われても

その子にとっては、健康的な発達を促されない環境になってしまうだけで

何の助けにもなりません。

そうやって、自分のことを諦めてばかりいる子供は

本当の意味で、友達との関係を上手く作ることは不可能です。

友達になりたい為に、いつも自分を押し殺して生活するか

友達に、自分がするのと同じように我慢を強要するか

これは、社交の見本として習って欲しくない方法です。



それから、何度も言いますが

自分のやりたいことを諦めて、人の幸せを望むうような人間は

本当の意味でHappyにはなれないと思います。

もしも、大人の方で

人の為に自分を犠牲にして生きている人

心に手を当てて考えてください。

『自分はどこに幸せを感じているのだ?』と。

自分を犠牲にしないでも、ひとをHappyにする方法は幾らでもありますので

これから、長い人生を歩む子供にはそちらの方法で生きていって欲しいものです。


ついでに言えば、自分を大切にしてもらえなかった子供は

自分を中心に見て欲しいという願望を持ちながら、生きていることも事実です。

その態度は、小さい頃だったらただ泣いたり、暴れたりするに過ぎますが

大人になると、物を盗んだり、自分を傷つけたり、人をコントロールしようとしたり

お金を使い込んだりと

程度がどんどんエスカレートして

親には手におえない問題に発展しかねます。


自分を大事にすることが一番大事という事を教える為に

物を共有させることをやめましょう。

脳が健康的に育っていれば、自分が周りの人に大切にされた経験から

他の人を大切にする気持ちも芽生え

結果的には、人に物を与えることが出来る人間に育ちます。

人生80年もあるのですから、何も生まれてすぐの赤ん坊や幼児が

自分の持ち物や楽しんでいることを諦めて、人と物を共有し無くったって良いと思います。