こんにちは。
子育てコーチング協会インストラクターの安藤ひさこです。
成人した3人の息子と、中学1年生の娘がいます。
今は看護師として勤務しながら、インストラクターをしています。
先日クリニックでの勤務での一コマから、長男が小さかった頃のことが浮かんできたのでそのお話をします。
息子が「痛い」って大泣きしたときのこと。
クリニックで勤務していると、小さなお子さんもたくさん来ます。
先生の顔をみた瞬間、ワンワン泣く子、
いやだーって暴れる子、
最後までこらえている子
いろいろです。
お子さんが暴れちゃったり泣いちゃうと、お母さんから
「すみません」
って謝られることも多いです。
その姿に昔の自分を思い出しました。
看護師としての私は、子どもが泣いても
「そりゃこわいし、嫌だよね」
って思っています。
なので
「いやだー」
って泣けば、
「そうだよね、いやだよね」
って言えます。
でも長男が小さかった時の私は、息子が転んで「痛いよー」って大泣きしても
「痛かったねー」
って言えなくてね。
ヒクヒク泣いている息子に
「もういつまでも泣かない!」
ってイライラしていました。
さらに実母や義母が
「まあまあかわいそうに、痛かったねー。よしよし」
なんてしていると、甘やかさないで!ってイライラ。
育児本には
「子どもの気持ちに共感して、痛かったねって言ってあげましょう」
なんて書いてある。
イライラしてしまう自分は、「やさしくないダメなお母さんだ」って思っていました。
あの時の怒りの根っこにあったもの。
フッとその頃のことが浮かんだので、” あの頃の自分 ”の心の声を聴いてみたんです。
するとね、当時の私は
「泣き虫になったら、この子が嫌われてしまう。」
「強くならないといじめられちゃう。」
「泣いていたら、みんなに迷惑をかけてしまう…」
目の前のわが子ではなく、他人の目や世間の目を気にしていたことに気づきました。
まるでたくさんの目がじーっと私と息子を見ている感じ。
それが怖くて、必死で息子を泣かさないようにしていたのです。
「私、怖かったんだな…」
その時の息子との様子がありありと浮かんで、胸がギューってなりました。
母に「甘やかさないでよ」って思っていたのは
「自分だって私たちが泣いたとき、怒ったくせに!」
「孫にはいい顔をして!」
自分の味方でない母に対して、悲しくてしかたなかったんだってあらためて気づきました。
本当は「痛かったね」って言ってあげたかった。
今、「子どものこころのコーチング講座」を知っている私が、あの頃の自分に
「どうしたかったのかな?」
ってきいてみました。
私は本当は「痛かったね」って言ってあげたかったんです。
でもね、母に
「あんたがしっかりしつけしないと悪い子になる!」
そう言われた言葉がずっとあってね。。
泣かない強い子に育てなくちゃ・・・
でないと息子がみんなに嫌われちゃうって必死で。
当時は抱き癖つくから抱っこも良くないって風潮もあって、
私は抱きたい息子を「抱き癖がつくから」って
抱っこもしないようにしていたんです。
でも子どもは、抱っこ〜って泣いちゃうし、痛いって言うし。
どれが正しいのかわからなくて、自分のやることが不安で…
本当は言ってあげたいこと、やってあげたいことができなかったのです。
どっちもあっていい。
子どものこころのコーチング講座では、
自分の心の声を聴くこともしよう
と提案をしています。
「子どもが泣くと、弱い子になっちゃうんじゃないかって不安なんだね」
「ちゃんと育てないと嫌われちゃうって怖いんだね」
そうやって自分の心の声を聴くことを知って、自分が自分の味方になることができました。
「痛かったね」って言えなかった自分が悪いんじゃなくて
「痛かったね」って言っても、「痛くない」って言っても大丈夫。
自分がが選んでいい。
そう思えて、とても安心しました。
今、中学生の末娘とはコーチング講座に出会って、あの頃の私が言いたかった言葉を言えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
子育てコーチング協会インストラクター 安藤ひさこ