娘の本当の気持ちが聞けてよかった | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)のブログです。
子育てに役立つ情報をお届けしています。

こんにちは。

インストラクターの広瀬ふみです。

中学生の娘が小学6年生のときのお話です。


娘が通っていた小学校では、年に一度、高学年から代表者が選ばれ、

全校生徒の前で発表する機会があります。

一年を振り返っての感想、これからの決意表明です。

その代表者のお話が娘のところにきました。


先生からは、

「お母さんとよく話し合って返事をして下さい。」

と言われたようです。



・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o

   娘との話し合い

・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o


娘は人前に立つことがとても苦手です。

最初から

「絶対、やらない!無理!」

と言い続けています。

そんな娘に私は

「先生は、あなたができると思ったから声をかけたのだと思うよ。」

「やってみれば案外楽しいかもよ。」

と話しました。


それでも、娘の気持ちは変わらないよう。

それどころか、だんだん下を向いて口数が減っていきます。


そしてぽつりと

「ママは私にやらせたいの?」

とつぶやいたのです。

その言葉にハッとしました。



・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o

説得したかった気持ちの裏側

・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o


私がしていたのは、話し合いではなく説得。

どうにか娘が発表に前向きになるように、話していたのです。

まったく、娘の気持ちを受け止めていなかったことに気づきました。


どうして説得したかったのだろう...

発表することで、苦手なことを克服してほしい という期待。

このままでは、自分の意見が言えない子になってしまうのではないか という不安。


私のこころの声を聴くと、こんな期待と不安がありました。

その期待と不安から 娘を説得して自分を安心させたかったのです。


そんなこころの声をじっと眺めます。

こころの声を聞くことで、次第に自分の気持ちが落ち着いていきました。



・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o

  娘の本当の気持ち

・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o


気を取り直して、娘の話を「聞く」ことに。

あらためて、娘に

「どうしたい?」

と聞くと

「どうしてもやりたくない」

という娘。

「そうなんだね、どうしてもやりたくないんだね。」

娘の気持ちを受け止めてると 娘の表情が少しゆるみました。


そのまま娘が話し出すのを待っていると、やりたくない理由を話し始めました。

そのたび

「そうなんだね」

「そう思ったんだね」

と、否定せずに 聞きました。


娘からは、やりたくない理由がどんどんあふれ出てきます。

だんだん話すスピードが加速していき、表情も明るくなっていきました。


聞いてもらえることで 娘の中に

“何を話してもいいんだ”

と、安心感が生まれたのだと思います。



ひと通り話すとひと呼吸おき、こんなことを話してくれました。

「本当はね、やった方がいいんだろうなと思うの。

 でも、どうしてもやりたくない気持ちの方が大きいんだよ。」

娘の本当の気持ちです。


娘は、先生が期待して選んでくれたことは わかっているのです。

わかっていても、自分のやりたくない気持ちを優先したい、と思い悩んでいました。

そんな思いを抱えながら、やらない選択をしていることが伝わってきたのです。


私は、娘が思い悩んで出した答えを 尊重することに決めました



・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o

  娘の本当の気持ちが
   聞けてよかった

・*:..。o○☆*゜¨゜゜・*:..。o


もし、子どもの話を「聞く」ことを知らなかったら、私は説得を続けていたと思います。

その結果、娘は引き受けていたかもしれません。


しかし、自分の意志とは違うことにモヤモヤが残っただろうと思います。

そして、私は娘の気持ちを尊重することもなかったでしょう。

子どもの話しを「聞く」ことを学んでよかったと心からそう感じた瞬間です。


このとき、娘は先生から頂いたお話をお断りしました。

それでよかったと今もそう思います。

思い悩みながらも、自分の気持ちを大切にした娘を誇らしく思います。



最後までお読み下さりありがとうございました。



子どものこころのコーチング協会
インストラクター 広瀬ふみ