こんにちは。
インストラクターの広瀬ふみです。
中学生の娘が小学6年生のときのお話です。
娘が通っていた小学校では、年に一度、高学年から代表者が選ばれ、
全校生徒の前で発表する機会があります。
一年を振り返っての感想、これからの決意表明です。
その代表者のお話が娘のところにきました。
先生からは、
「お母さんとよく話し合って返事をして下さい。」
と言われたようです。
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娘との話し合い
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娘は人前に立つことがとても苦手です。
最初から
「絶対、やらない!無理!」
と言い続けています。
そんな娘に私は
「先生は、あなたができると思ったから声をかけたのだと思うよ。」
「やってみれば案外楽しいかもよ。」
と話しました。
それでも、娘の気持ちは変わらないよう。
それどころか、だんだん下を向いて口数が減っていきます。
そしてぽつりと
「ママは私にやらせたいの?」
とつぶやいたのです。
その言葉にハッとしました。
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説得したかった気持ちの裏側
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私がしていたのは、話し合いではなく説得。
どうにか娘が発表に前向きになるように、話していたのです。
まったく、娘の気持ちを受け止めていなかったことに気づきました。
どうして説得したかったのだろう...
発表することで、苦手なことを克服してほしい という期待。
このままでは、自分の意見が言えない子になってしまうのではないか という不安。
私のこころの声を聴くと、こんな期待と不安がありました。
その期待と不安から 娘を説得して自分を安心させたかったのです。
そんなこころの声をじっと眺めます。
こころの声を聞くことで、次第に自分の気持ちが落ち着いていきました。
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娘の本当の気持ち
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気を取り直して、娘の話を「聞く」ことに。
あらためて、娘に
「どうしたい?」
と聞くと
「どうしてもやりたくない」
という娘。
「そうなんだね、どうしてもやりたくないんだね。」
娘の気持ちを受け止めてると 娘の表情が少しゆるみました。
そのまま娘が話し出すのを待っていると、やりたくない理由を話し始めました。
そのたび
「そうなんだね」
「そう思ったんだね」
と、否定せずに 聞きました。
娘からは、やりたくない理由がどんどんあふれ出てきます。
だんだん話すスピードが加速していき、表情も明るくなっていきました。
聞いてもらえることで 娘の中に
“何を話してもいいんだ”
と、安心感が生まれたのだと思います。
ひと通り話すとひと呼吸おき、こんなことを話してくれました。
「本当はね、やった方がいいんだろうなと思うの。
でも、どうしてもやりたくない気持ちの方が大きいんだよ。」
娘の本当の気持ちです。
娘は、先生が期待して選んでくれたことは わかっているのです。
わかっていても、自分のやりたくない気持ちを優先したい、と思い悩んでいました。
そんな思いを抱えながら、やらない選択をしていることが伝わってきたのです。
私は、娘が思い悩んで出した答えを 尊重することに決めました
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娘の本当の気持ちが
聞けてよかった
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もし、子どもの話を「聞く」ことを知らなかったら、私は説得を続けていたと思います。
その結果、娘は引き受けていたかもしれません。
しかし、自分の意志とは違うことにモヤモヤが残っただろうと思います。
そして、私は娘の気持ちを尊重することもなかったでしょう。
子どもの話しを「聞く」ことを学んでよかったと心からそう感じた瞬間です。
このとき、娘は先生から頂いたお話をお断りしました。
それでよかったと今もそう思います。
思い悩みながらも、自分の気持ちを大切にした娘を誇らしく思います。
最後までお読み下さりありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会
インストラクター 広瀬ふみ