【 暖かい涙がこぼれた夜 】
こんにちは。
子どものこころのコーチング協会インストラクター田中梓です。
私の中学2年生の長男は不登校です。
毎日ゲームばかり。
昼夜逆転したり、お風呂も食事も服装も適当です。
生活の中心はゲームです。
唯一の外出は週1回の習い事。
寝坊したり、体調悪いなど、ドタキャンも多く、迷惑かけるので
辞めようと話しても、続けたいとお願いされ、先生とも話して、結局続けています。
そんな孫の様子を心配している祖父母。
「若くて、一番楽しい時期を家に引きこもっているのはもったいない」と
不登校に関する新聞記事や報道をチェック。
ある日、
「テレビで子どものゲームやスマホ依存症の特集を観た」
と、私を呼び出して、病院へ早く連れていくようにと話してきました。
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「早く長男を助けてあげて」
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そう言われて、私は
ただただ長男を傍観してきただけなのか?
ダメな母親になってしまうのではないか?
そう焦る気持ちが湧いてきました。
さらに、不登校は愛情不足。
そんな記事も目につき、インストラクターまでしているというのに
私は何をしてきたんだろう?そう思えてきました。
でも本当にそうかな?
長男の様子を、自分の過去の経験などと照らし合わせてみて、
さらに本人にも、
「依存症だと言われたけれど、長男はどう思う?」
とストレートに聞いてみました。
すると
「バカじゃないの?極端な例と比べないで!」
という元気な反論を聞き、私は
「きっと長男は違う」
根拠はないけれど、私の勘ピューターはそうはじき出した。
だから信じよう。
そう決めた夜、一本の電話が入りました。
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「あんたの顔が一番見たかったんだ」
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それは長男が4歳まで通っていた保育園の園長先生でした。
とてもユニークな保育園は、先生も保護者もほんと暖かくて、大好きでした。
「おっちゃん」と呼ばれている園長先生は、見た目はちょっと寄り付きにくい独特なキャラ。
丁寧な言葉なんて使わないけれど、心がとっても温かくて、子どもから大人まで好かれていました。
たまにある保育園の親の会などでも会うのですが、わざわざ電話くれるのはたぶん初めて。
来月あるバザーの話でした。
私は行かれないけれど、夫が子どもたちを連れて行く予定だと話したあと、私に電話を変わってと。
行かれなくて残念です、なんて話をして、
おっちゃんが
「俺も歳だから、長男にバザーを手伝ってもらおうと思って」
と言ったので
ああ、誰からか聞いて、心配しているんだなー。嬉しいなー。
そう思っていると、おっちゃんはこういったのです。
「本当はあんたの顔が一番見たかったんけれどね」
と何度も。
「仕方ないね。また顔出して」
そう言って電話は終わりました。
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自分の心の声を聴いていなかった
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そのあと私はお風呂に入りました。
顔を洗おうとした瞬間、急に涙が溢れて止まらなくなりました。
おっちゃんの、漏れ伝わってきた相手を思う気持ちが、突然、痛いほど伝わってきたのです。
そのとき、私は気が付いたのです。
自分の心の声をちゃんと聴いて受け止めていなかったことを。
長男のことや、沢山のやらなくてはいけないことに追われていて、
ここからいなくなりたい、そんな気持ちにすらたまになっていました。
そんな私の追い詰められた気持ちをまったく聴いていないつもりはありませんでした。
一応インストラクターですし(笑)
たださらりと聞き、はい、次へ!みたいな感じだったのでしょう。
心の中にはかたまりが残っていたようでした。
長男を心配する気持ち。
家族の心配する気持ち。
依存症だったら、手遅れになったらどうしようという不安。
学校の先生の気持ち。
友達が心配してくれる気持ち。
色んな気持ちをいつの間にか私は背負っていました。
肩が凝りすぎると凝っていることが普通になってしまうように、
私の心は凝りすぎて感じなくなっていました。
そんな私を一番に心配してくれたおっちゃんの思いが一気に
かたまった凝りをほぐしたのです。
私、辛かったんだね。
でももう大丈夫。きっと長男も大丈夫。
おっちゃん、ありがとう。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会
インストラクター 田中梓
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