ぜんそくからのプレゼント | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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【ぜんそくのからのプレゼント】


先日開催された、すまいるママ塾vol.2 おのころ心平さん講演会

こどものカラダはとっても雄弁 
「こどもの症状から教えてもらう 親子のあり方・家族の成長」


会場のにぎわいはもちろん、動画配信で日本中さらには世界から、

合わせて約150名の方々が、おのころさんのメッセージを受け取りに、参加してくださいました。

おのころさんの、カラダと心へのあくなき探究心とビッグな愛が、みなさまに届いたのではないでしょうか。

すまいるママ塾のレポートは、今後、子どものこころのコーチング協会HPにアップされますので、楽しみにしていてくださいね。
http://kodomokokoro.jp/


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忘れられない、ある苦しい夜の日

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おのころさんが、ぜんそくについてこうおっしゃっていました。

「ぜんそくの子」は素直な子が多く、家庭内の父・母の微妙な空気感を受け取っている。

背中が固くなっている子が多いので、

お父さんとお母さんが一緒に背中の両側をさすってあげるといい。


それを聞いて、思い出したことがありました。

私は子どもの頃ぜんそくの発作をよく起こしていました。

当時の私が素直だったかどうかは分かりませんが(笑)


夜息苦しくなると、母が一晩中背中をさすってくれました。

そんな、母と私のふたりの夜が何十回とあったわけですが、

ある日の夜のことだけは、特別に覚えているのです。


その日は、私のぜんそくの記憶の中にほとんど登場しない父が、

夜中、どこからか酸素ボンベを持ってきてくれたのです。

当時私は、「そんな、おおげさな・・・」という気持ちだったのですが(笑)

父がめずらしく(?)母に協力している姿が、苦しいながらもとても印象的だったのかもしれません。

父と母の二人が、同時に背中をさすってくれたような、そんな感覚の夜だったのかな・・。


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くるしくも幸せなひとときだったのかも

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私は3人姉妹の真ん中です。

たいてい「真ん中の子は、ほっとかれていたんでしょ?」

と言われますが、そんな気がしないのですね。


確かに、姉妹と学校の行事が重なって、自分の所に来てくれた回数が少なかった記憶はあります。

それでも、さみしかったという気がしないのは、

もしかしたら、母に何十回も朝まで背中をさすってもらっていたからではないか?と思うのです。

姉妹が寝静まった夜、ずーっと母を独り占めしていたのですものね。


母の原付の後ろに乗って(あ、今はやってはいけませんよ!)

何度も病院に通ったのは、姉妹で私だけだったと思います。

あ、もちろん、当時は「独り占めできてうれしい!」なんて思ってはいませんでしたよ。

でも、今思うと、くるしい夜も、しあわせなひとときだったのかな、と思うのです。


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病気の子どもは親を責めてはいない

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子どもが病気になると、

「私の育て方が悪かったのではないか」

と親は自分を責めてしまいがちです。


でも、ぜんそく最盛期の私を思い返してみると、

「こんなカラダになぜ産んだの??」

と思った記憶はありません。

姉妹でただ一人ぜんそくの私でしたが、それを淡々と受け止めていたように思います。


その後アトピーになっても、同じです。

くるしい夜に、考えていたことは、

「早く朝になれ。」(朝になると治まることが多かったので)


それと、もう一つ。

「普通に呼吸ができていることって、素晴らしいな」

「治まったら、普通の呼吸がどんなにラクか、味わってみよう」

小学生ながらに、「あたりまえの素晴らしさ」を悟っていました(笑)


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病気は悪い事ばかりではない

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おのころさんの言うとおり、「病気は才能」かもしれません。

今こうして、ぜんそくにまつわる母との記憶を振り返って、

夜の間ずっと背中をさすってくれた母への感謝の気持ちで、思わず涙があふれてきました。


不器用ながらも心配してくれた亡き父を思い出し、胸の中でありがとうと言うことができました。

それもこれも、ぜんそくがくれたプレゼント。

子どもたちが病気になった時、きっと当人はかけがえのない何かを得ていると思います。


だから、悲観しないで、自分を責めないで。

病気の子どもは、こんな素敵なプレゼントをもらえる特権があるのだから。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。


子どものこころのコーチング協会 インストラクター

高橋世志子


子どものこころのコーチング協会について