日本産婦人科医会主催。
メインテーマは『10代の性をまもり育てる』
折しも前日、NHKスペシャルでミナミの現状が紹介されたところでした。
数年前から現場にいてる仲間たちの間では大きな課題でした。
摘発をしても法律や条例がないと罪にならないので、
大阪府議会議員の皆さんにミナミの視察をしてもらい、
法的に対応できるよう、JKビジネス条例をつくってもらいました。
(平成30年7月1日施行)
しかし残念ながら法律をつくっても、10代を取り巻く環境は益々ひどくなる一方です。
なんとかするべく、現場で日々行動をしている皆さんと一緒に学んできました。
生野区長、児童養護施設常照園の皆さん、そして柳谷和美ちゃん
その他にも大好きな皆さん
会場に入った瞬間からドキッとするスライドが。
大阪には全国初の病院拠点型性暴力ワンストップ支援サービスセンターがあります。
基調講演はSACHICO代表 加藤治子先生でした。
内閣府の調査(2017年)によると「異性から無理やり性交された経験が1回以上ある」と答えた成人女性は7.8%。
(SACHICOでは開設してから9年間の初診のうち6割は10代でした。SACHICOの直近2年間の診察で、1歳児の被害も3件ありました)
「性非行」として連れて来られる子どもたちは、「つきあう」=「セックスする」という感覚。同年齢の相手と安全ではない性交をしたり、SNSでつながった不特定多数の大人から性被害にあっている。
優秀な大学に入っても、人と人との関係性が身につかないまま大学生になると「他人のからだに勝手にさわってはいけない」という当たり前の感覚がわからない。
加害者の内訳は、実父、兄、義父兄、母の恋人、母の内縁、祖父、いとこ、叔父、弟、実母。家族以外では、ほぼ同年齢の小中高生、SNSでつながった相手、知人、集団レイプ、教師・塾講師・保育士・施設職員。
子どもの頃に性暴力被害を受け、性の境界線(プライベートゾーン)を構築できない状態で思春期を迎えると、性的逸脱行動につながりやすい。
性的人権(リプロダクティブライツ)とは、
①情報を得る権利
②自己決定できる権利
③最高の水準のサービスを受ける権利
これらがあることを子どもたちに伝え、実現できる社会にしなければならない。
衝動は止められないと勘違いさせてはいけない。
「理性でコントロールできる」と教えなければいけない。
性衝動は爆発すると思っているから、自分も爆発してもいいと勘違いしている。
10代を守るためにこれからやらなければいけないこと。
①性教育と人権教育
②性暴力被害者支援法の制定
病院拠点型のワンストップサービスを法的根拠のもと、全国につくっていく。
今、各拠点でやっていることは電話での連携なのでワンストップとはなかなか言えない。
各都道府県で連携をするためにも法的根拠が必要。
③刑法の更なる改正
刑法は加害者処罰のためのもので被害者のためではないので被害者支援ができるような法改正が必要。
加藤先生のお話を拝聴させていただいて、「制度がない」「法律がない」ではなく、
大人の「覚悟がない」のが一番の課題だな…と感じました
覚悟さえあれば、制度も法律もすぐにつくれるので。
今回のセミナーはお昼ご飯を取りに行く時間を除いて、ノンストップで行われました。
その全てが学びだらけだったので、続きは別ブログでまとめます