よみうり子育て応援団@大阪「じぃじ、ばぁばと一緒」地域のつながり | 子どもを守る目@関西のブログ

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このコミュニティーは、育児不安・育児困難を抱えた方をサポートしたい、そんな思いで生まれました。

「学ぶ会」「セミナー」「お茶会」などを通して、
子育てについて語り合い、学び合い、出会いや繋がりを作っています。

よみうり子育て応援団@大阪「じぃじ、ばぁばと一緒」。

「上」「中」と連載された記事では、「孫」に視点を置いて紹介されましたが、
「下」では、地域のじぃじ、ばぁばの活動が紹介されています。

「中」で紹介された「イクジイ」も、「孫育て」から「地域の子育て応援」への発展を目指して活動をされています。

【じぃじ、ばぁばと一緒 下】

核家族化、都市化が進み、地域のつながりが希薄になったと言われて久しい。
子どもたちが祖父母と触れ合う機会が減り、若い親も育児の悩みを相談できず、孤立する事例も少なくない。
そうした中、実の祖父母に代わって地域の経験豊富なシニア世代が中心となり、子育て支援をする動きが広がっている。

〽もしもしカメよ、カメさんよ―――。
童謡を口ずさみながら、子どもたちがお手玉で遊ぶ。「上手やね」。手ほどきするのは地域のお年寄りたちだ。

4月下旬、兵庫県芦屋市の集会所で開かれた遊びの広場。
元小学校講師の徳田礼子さん(58)が中心となって2010年に結成した「おいでよ まちの寺子屋」のメンバー4人が毎月1回、土曜にボランティアで昔の遊びを教えたり、絵本の読み聞かせをしたりしている。


この日は小学生ら5人が参加。
6歳の男児は「知らない遊びを色々と教えてもらえて楽しい」と笑顔を見せた。
徳田さんは「忙しいお父さん、お母さんに代わって、私たちの世代が子どもたちと関われたら」と話す。

活動は、兵庫県の「まちの寺子屋」事業の一環だ。中高年世代が培った経験や知恵を生かし、地域ぐるみで子育て支援を図ろうと、08年度から始めた。
こま回しや竹馬、折り紙などの遊びや伝統文化を体験させるほか、あいさつや靴をそろえるといった礼儀作法を教える。
初年度31団体だった登録数は、12年度は105団体に増えた。

こうした動きは各地で広がっている。
福岡県は12年から、研修を受けた高齢者を「子育てマイスター」として認定。
保育所や託児所、家庭など要請のあった施設へ派遣する。
愛媛県も12年に「『愛顏(えがお)』の橋渡し県民運動」をスタート。
高齢者が子どもたちと触れ合うほか、子育て家庭を定期的に訪問して相談に応じている。


背景には、核家族化の進行が挙げられる。
厚生労働省が11年に行った調査では、児童(18歳未満の未婚者)のいる世帯のうち、核家族世帯は79.1%に上り、1992年に比べて10ポイント上昇。
逆に3世代以上の世帯は17.2%で、10ポイント下がった。
祖父母が育児の一端を担う環境が薄れていることを示している。

関西大学の山縣文治さん(子ども家庭福祉)は「高齢者を含め、いろいろな人との関わりが、子どもの成長には必要」と指摘する。

地域で子育てをすることは、子どもの人格形成にも大きな役割を果たす一方、若い親に対しても育児の孤立化を防ぎ、不安を和らげる可能性があるという。
さらに、高齢者にとっても社会参加を促すことにつながり、山縣さんは「日常的に交流できるようになれば、3世代が相互に良い影響を与え合うことになる」としている。

2013年5月11日(土)読売新聞


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