4月の学ぶ会報告 | 子どもを守る目@関西のブログ

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このコミュニティーは、育児不安・育児困難を抱えた方をサポートしたい、そんな思いで生まれました。

「学ぶ会」「セミナー」「お茶会」などを通して、
子育てについて語り合い、学び合い、出会いや繋がりを作っています。

大人の方10名、お子さん一名が参加してくださいました。

毎回、学ぶ会は、お子さんが沢山いて賑やかなのですが、
今回は、体調を崩された方が多くて、お子さん連れで参加できず、静かな会でした。
なんだか寂しかったです…。

今回参加してくださったのは、いつものメンバーに加え、

「児童虐待防止法」の作成に関わっていらっしゃった方、
障害福祉に関わっていらっしゃる方、
世界55カ国で助産活動経験があり、現在は大阪市内で助産院をされている方、
志で繋がる個人や団体が集う「龍馬プロジェクト」を組織された方、
家庭教育を真剣に考えてくださっている公認会計士の方、
NHK大阪ドラマ制作部の方、
脚本家の方。

とても素敵な方ばかりで、いつも以上に濃い内容の話をすることができました。

皆さん、肩書きはいろいろですが、最終的に目指しているところのキーワードは同じで、

「命」「家族」「絆」「愛」

を守ることだと感じました。
自己紹介を通して、それぞれの熱い思いが伝わってきました。

フリートークでは、

・生きるための教育がないから、生きることに対して実感が持てない。

(妊娠・出産は、人間にとって一番大切なことなのに、家庭で教える技術がない。
性的な話を親にしてはぐらかされると、タブーと感じてしまい、聞けなくなる。)

・悩んでいても行政には言いにくい。
言っても冷たくあしらわれた経験があり、諦めた。

(子育てが終わった世代と、現在子育てをしている世代のどちらもがそれを体験している。

…ということは…

この十数年で、子育て支援は進んだ様に見えるが、
行政の窓口対応次第で、支援に繋がらないケースがある。
そんな基本的なところが改善されていない。)

・「虐待通報」という言葉が重過ぎて、逆にストレスがたまる。
通報されないための子育て=泣かさない子育てをしてしまう。

・妊娠期間中に子育てについて深く学ぼうにも、
どこの産院がいいか、どんな出産がいいか、
沐浴や授乳など…基本的な知識を学ぶことで精一杯。

出産後は、育児に追われて時間に余裕がなくなり学ぶどころではない。

・気軽に悩みを打ち明けられる、身近な人が必要。

(「虐待」となると、ママ友に気楽に話せない。話したとしても批判される。
話をしても大丈夫な身近な人がいてると全然違うはず。
西区の事件もきっとそうだと思う。
誰かが彼女の話を聞いてあげて、彼女を認めることができていれば、防げた事件だと思う。)

・夜の商売をしている人の中にはシングルマザーがとても多いのに、
行政の窓口は平日昼間しか開いてないから、相談のしようがない。
安心して働ける昼間の仕事があれば昼間働くが、現実は厳しい。

・大人だけじゃなく、虐待をされている子どもも気軽に相談できる窓口が欲しい。

(チャイルドホットラインがあるにはあるけれど、果たしてどれだけの子どもが電話できるだろう。
家庭で虐待が行われている場合、一番身近な相談相手は先生だと思うが、実際、話せるだろうか。
子どもは親をかばうから、虐待をされていることに気付き、SOSを言える教育と環境も必要)

等々、沢山の話題が出ました。

それを踏まえて…

子連れの外出はとても大変なので、
子連れでも安心して、「気軽」に「重い」相談ができる、
そんな、温かい場所がもっと目につく場所に沢山あればいい。

身近に安心して愚痴を言える仲間が必要。

身近にいない人には、メディアやネットを通して、
「一人じゃないよ」「一人で抱えないで」と伝えていきたい。

等々の意見が出ました。

「子どもを守る目@関西」は、そんな身近で、安心できる場所を目指します。

そして、今月のテーマ、「障害と虐待について」を話し合いました。

障害を抱えたお子さんだから育てにくさを感じてしまい、虐待してしまうのか。
それとも、虐待をしてしまったから、障害を抱えてしまったのか。

卵が先か、鶏が先か。

あいち小児保健医療総合センターの子ども虐待専門外来によると、
虐待主訴の受診児中、57%が発達障害児だそうです。

最近の脳科学の研究では、前頭連合野と発達障害の関係が指摘されているのですが、
前頭連合野は、欲求を抑制したり、コミュニケーションをとったり、将来の展望を持つ働きをする部位で、
「人間らしさを司る脳」と言われています。

この部位が鍛えられていないことにより、発達障害児が増えているのでは、と指摘されています。

前頭連合野を鍛えるには、リズム運動、太陽の光を浴びる、スキンシップが効果的です。
虐待をされている子どもは、それらが充分に行われていません。

「障害ゆえに虐待される子ども」「虐待ゆえに障害をもつ子ども」そのどちらもが増えてきているのが現実です。

「虐待ゆえに障害をもつ子ども」は、規則正しい生活、適度な運動、スキンシップにより改善することが、
脳科学の研究を通してわかってきました。

それらの事例を、DVDを通して学びました。

いつもいろいろな話題が出て、話が尽きない会ですが、今回も盛り沢山でした。

後半はお菓子をつまみつつ、それぞれの子育てについて語りつつ…
いつものようにアットホームなお茶会でした。

次回は、今回と同じく「大阪市立淀川区民センター」で、
5月22日(日)13時~です。

(毎月1回、第4日曜に、大阪市内の和室のある場所で行っています。
場所はその月に予約の取れた場所で、主に公共施設です)

今回、参加できなかった皆さん、来月お会いできるのを楽しみにしています。
興味を持たれた方、気軽に参加してくださいね。
お待ちしております。
(今回も6名の方が初参加でした)

次回のテーマは、

・「妊娠してから出産までの間に、どんなケアが出来るか」

(出産に対してポジティブな気持ちを持てたり、
子育てに必要な心の準備をしたり、仲間作りができると、
その後の子育てが楽になる)

・「父子家庭」

(母子家庭の話はよく聞くけれど、父子家庭のみなさんも心配です。
他人事ではありません)

を挙げさせていただきます。

その他、飛び込みテーマも大歓迎です。

今回参加してくださった皆様ありがとうございました。

参加希望の方は、

kodomo-mamorume@kansai.zaq.jp

まで、メールにて申し込みをよろしくお願いします。

(申し込み多数の場合は先着順とさせていただきますのでご了承ください)

子どもを守る目@関西
辻 由起子