今回取り上げる季語は熊で、冬の季語になります。
ある俳句の本を読んでいると季語ではありませんが「鮫」、「海豚」を詠んだ句を取り上げていました。
その句の解説の中で鮫の嗅覚、海豚の聴覚について言及されているのを見て、「あっ、動物の季語は人から見ただけではなくて、動物の側から見たことでも句を作ることができるのだと気付かされました。
いままでの手法なら鮫についての臭いならば、「鮫の肉はアンモニア臭い」という人の側から視点でしか思い至らなかったのですが、鮫の側から見た嗅覚では「鮫は遠く離れた血の臭い感知して獲物を見つける」ということも考えてみるべきだと気づかされました。
「熊」においても、私は人間の側からみた熊の臭いしか考えていなかったため、熊肉の臭いとか熊牧場での匂いで句を考えていましたが、熊の側から考えてみると熊の嗅覚は犬のよりも鋭く、猟師が連れている猟犬が気付く前に熊は人や犬の存在を察知しているという視点(動物側からの視点)からも句作りができることを学びました。
肉球は糞にまみれて園の熊
(俳句ポスト投句)
今年のブログの更新はこれが最後となります。
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