羊肉が好きや(1) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

北海道や東北の一部では羊肉(主にジンギスカンとして)がよく食べられると聞くが、私が住む近畿ではスーパーや肉屋で羊肉を見かけることはまずない土地柄である。


しかし、こんな土地柄にすんでいるにもかかわらず、子供のころに羊肉を食べていたことを覚えている。

(このような土地柄で母がどのようにして羊肉を手に入れていたかはわからないのだが)


そのころに食べていた羊肉はマトン(成長した羊肉)と呼ばれるもので、かなり臭みがあるため牛や豚、鶏肉に比べると値段が安かった。


マトンと呼ばれるのはこの程度まで成長した羊肉である。


その当時の牛肉は今と比べるととても高価で(もちろん安い輸入牛肉などはない)、牛肉を食べているのは金持ちの家と相場が決まっていた。


貧しい我が家では牛肉など食べれるわけもなく、豚肉、鶏肉もめったに口にできなかった。


そんなんで、もっぱら子供の頃の動物性たんぱく質と言えば当時最も安価な魚(それも鰯が多かったな-)だった。


しかし、子供の頃の私は魚が大嫌いやった、残そうとするそぶりを見せたらおかんがごっつう怒って、残さず食べるまで決して席を立つことを許してくれんかった。(時にはそれがつろうて泣きながら食ったこともあったな-)


そのおかげか今は魚嫌いは全く無く、家族の中で一番きれいに魚を平らげれるようになった。


その次によく食べとったんが値段お安い順で鯨、そしてその次がマトンやった。


鯨も魚ほどでは無いが、やっぱり苦手やった。

魚ほどやないが生臭みがあるし、そして子供の私には噛み切れんほど硬かったんで、喉に詰まらせて「オエッ」となることもあった。

(我が家で食うてた鯨肉はやすもん(安物)やったんで噛んでも噛んでも柔らかくならんかった)


鯨肉いまは高価な肉だけど

かつて貧しい我が家の主食


そして、本題のマトンやが、鯨と違う種類だが臭みがあり、それほど柔らくもないのだが、苦手意識はなかった。


というよりマトンであれば喜んで食べていたように記憶している。


しかし、私が中学校に入ったころからなぜか羊肉が食卓にあがることが無くなり、私も羊肉のことをすっかり忘れていた。


ところが、数年前から店頭で羊肉を見かける機会が増え、子供の頃はようマトン食うたなーと昔のことを思い出した。


そして、久しぶりに羊肉を食べる機会を得ることとなった。


また、いつもの悪い癖で話が長くなりそうなので、この先の話はまた次回としたい。


いつも話が長くなって申し訳ないが、いま少しお付き合い願いたい。m(u_u)m