どうも、わたしです。

今回は2回目の登場、岩井志麻子さん。

作品は彼女の描く恋愛小説で1、2を争うくらい好きな『自由戀愛』をご紹介します。

 

あらすじを簡単に伝えると学生時代に同級生だった明子と清子は正反対の二人だった。しかし、同じ男性に恋をしたことから歯車が狂っていく、というものです。

岩井さんは時代物って言えばいいのかな、大正時代っていう言葉がよく似合う人だと思います。お着物もとても似合うしね。最近じゃ、ヒョウになってるけどね。

 

で、何が自由恋愛なのかというと、明子は非常に華やかな性格で清子は地味な性格ですが、仲は良く、離婚して実家でくすぶっている清子の為に自分の夫が経営している会社の事務員として仕事を紹介した明子。

この時点で、学生時代に友人だった関係から、急に社長夫人と社員というような落差が生じ、心のどこかで惨めだと清子は苦しみ、そして、明子の夫を奪おうと決意します。

なかなか、女子って感じでドロドロしてますね。

でも、この感情ってわたしもわかる。

「自分に余裕があるから、高みの見物してるんだわ、あの人。不幸になっちゃえばいいのに」

みたいな感情。実際にそんな復讐はしないけど、気持ちとしてはわかる。明子が清子に対してよかれと思ってした行動は全て裏目に出ます。同情、哀れみ、それらの感情は弱者に向けられるものなので、明子は無意識のうちに清子は自分よりも下という位置付けをしてしまい、その行動は清子のプライドを傷つけていきます。

さらに、明子の夫の優一郎さん、結構軽いの。

わりと早々に不倫は始まり、すぐに明子にばれちゃって、明子と清子両名の親にもバレます。女同士で修羅場になっているというのに、優一郎は寝たふりしてるし「明子も清子も好き」とかほざきだしてしまいます。

しかも、ずっと子供ができずに明子は悩んでいたというのに、清子はとっとと妊娠。後継が欲しい姑の一声のせいで明子は離婚させられ、清子は本妻になります。これは、現代ではもうそろそろなくなるような話ですが、大正時代なんてザラにあったのでしょう。

ここで優一郎、クズっぷりを発揮。

今度は明子を愛人にします。でもね、結局優一郎は何も手に入れることはできませんでした。

 

いつの時代も女は見切りが良いのです。

自由とは何か。恋愛とは何か。自立や幸せってなんなのか、このお話にはたくさんの「なんだろうなぁ」が詰まってます。そして、女というのはたくさんの選択があるということ。男は頑張ってね、ということ笑

 

この作品は実写化されていて、なかなか良いキャストでございます。

わたしね、木村佳乃さんが大好きなんですよ。

長谷川京子さんと木村佳乃さんが同級生って想像するとなんて豪華なのかしらとその輪には入りたくないなと思うわたし←

わたしの友人は結構可愛い子多いんですよ。

女が言う可愛いはあてになりませんが、わたしの言う可愛いはあてになります。

人間の本質というのは余裕がある時とない時にわかるものではないかと、いつもこの作品を読むと考えさせられます。

 

あ、でもこれってある意味恋愛小説じゃないな。

ま、いっか。

では。

 

 

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