昨日は正午過ぎに広島駅の改札を出ると、

赤、赤、赤の人の流れ。

この光景を見ると広島に帰ってきたことを実感して何だかホッとする。

ズムスタに向かうカープファンの皆様とともに、
私も赤い人の流れに乗って、ズムスタに行きかけたが爆笑
私が向かったのはこちら。

HBGホール
私にとっては1月以来の広響演奏会。

広響 第430回定期
プログラム
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
フィンジ:クラリネット協奏曲ハ短調作品31
ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68


指揮:ジャン=クロード・カサドシュさん
クラリネット:橋本杏奈さん
コンマス:蔵川瑠美さん
広島交響楽団

ヴェルディの歌劇「運命の力」序曲は、私の世代では吹奏楽コンクールでよく演奏される曲だった。
中学高校時代に強豪校の素晴らしい演奏を客席で聴いて感銘を受け、
高校時代にオペラのあらすじとは関係なく、この序曲をモチーフに小説を書いたら学校の文集に掲載された。
そんな思い出深い曲だったので聴いてて何だか懐かしいやら、当時の稚拙な文章が恥ずかしいやら、そんなことを思いながら聴いた。
オーボエと金管と弦楽が素晴らしかった。

続いて橋本杏奈さんがステージに登場して、フィンジのクラリネット協奏曲。
私は初めて聴くが、クラリネットをされてる方にはよく知られてる曲とのこと。
弦楽と独奏クラリネットのためのこの曲は陰鬱な感じで、例えるなら
時折雨の降る曇り空のなかで、己れの見失った人生に今さら気づいて、あてもなく歩き続けるような感じの曲だった。
橋本杏奈さんのクラリネットが情感豊かに語り、それが弦楽の響きと重なって曲の世界に引き込まれた。

休憩の後は、ブラームスの交響曲第1番。
1楽章から3楽章までは比較的オーソドックスな感じだったが、4楽章でのあの炸裂は聴いてて思わず身をのりだした。時折テンポを揺らすような感じで雄弁に歌い上げた終楽章はカサドシュさん素晴らしい!
聴き慣れた曲なのに、初めて聴くような高揚感があった。
カサドシュさんまた広島に来てください。

拍手喝采で曲を終えた後、
この演奏会を最後に退団されるヴァイオリン奏者の方に花束贈呈があって、
会場からも盛大な拍手で長年御活躍されてきた団員さんを称えた。

ステージでいつもの顔ぶれの団員さんたちが演奏してる姿に、ある種の安心感のようなものがあるので何だか寂しくなる。長年にわたりお疲れ様でした。

我らが広響最高!


おまけ画像
帰りに広島駅で突如現れた「幸せの黄色い新幹線」ことドクターイエロー