こんにちは。
こだま堂の長峯です。
先日、助産院の先生が講師のセミナーを聴講したのですが、子供の栄養がどえらいことになっているみたいです
ご年配の助産師さんは、「最近のお母さんは体形ばかり気にしていて、妊娠前、妊娠中、授乳中の自分の栄養のこと、養生するということを知らない人がすごく多い」とのことでした。
昔は、「体重が7キロ以上増えないように」という指導だったけれど、今は瘦せすぎの方が多いのでむしろ「体重を7キロ以上増やしてください」という指導をしているとのことです。
もちろん、体重を増やすだけではダメで、きちんとビタミン・ミネラルを補給することで、胎児期の発育が明らかに良くなるし、陣痛がしっかり来るので、陣痛促進剤を使わずにお産が楽になるし、赤ちゃんの吸う力も強いので、生まれた後の体重増加も順調になるそうです。
また産後うつの症状も栄養を補給するだけでも良くなる方が多いんですよね。
ビタミン・ミネラル・・・って、具体的にどう必要なのかを一般の方に理解してもらうのは結構難しいです。
ビタミンCとか、亜鉛、マグネシウムなど、名前は聞いたことがあるでしょうし、断片的には何にいいか知られていても、身体の中でどれだけ重要かは、全く理解されていないのが栄養素です。
っていうより、本気で勉強しようとすると、私たち医療の専門家でもとても難しい・・・そのくらい複雑に代謝に関わっています。(で、勉強するとぞっとしますよ・・・)
栄養素って、欠乏すると命に直結するんですが、欠乏症までいかない「かくれ栄養失調」がジワジワ身体を不調にさせたり、病気の原因になっていたりするんですよね。
で、学校給食一覧が紹介されたのですが、びっくりする内容・・・
ある日の給食が、ラーメンとポテトチップス、牛乳ですよ
めんどくさい休みの日の昼食でもコレはないかな・・・。
今はコレ普通と思って、親戚の子の給食を聞いたら、そっちは野菜と肉が乗ったビビンバ丼みたいのと卵スープ、牛乳だったので、地域差もあるんでしょうね。
ネットでみると、ジャムパンと牛乳だけとか、もっとひどいところもあるみたいです
本来であれば、栄養士の方が栄養全体を考えて献立を組み立てたいところですが、予算の範囲では、サラダ油や炭水化物でカロリーを増やすことになってしまうそうです。
そういえば、数年前に「変な給食」っていう本が話題になっていましたっけ。
子育ての補助金出すより、給食どうにかした方がいいんじゃないですかねぇ・・・。
栄養が足りないと脳の働きが悪くなって、キレやすい、集中力がない、不安になりやすい、落ち着きがない・・・という症状が現れます。
子供は大人の1.5~2倍の栄養が必要なので、大人と同じ食事では栄養不足になってしまいます。ちなみに肥満かどうかは栄養状態と関係ありません。
栄養不足だけが原因ではないでしょうが、子供は減っているのに不登校は激増、漢方薬局にも子供の不調の相談はすごく増えましたし、日本人の食生活が変わってしまったことも大きく関係あると思います。
本当にね、栄養は大事なんですよ。
80年以上前に出版された「食生活と身体の退化」という本を読んでみてください。
こんな昔から、栄養の大切さが研究されているのに、全然見直されないのは残念です。
助産院の先生からは、現場の生きた情報をいただき、とても役に立ちました。同じ医療関係でも違う現場からの情報は新しい発見がありますね。
ぜひ身の回りの普通の食事を当然のことと思わず、食事の内容を見直してみてくださいね。